雪の精霊が降臨!? 冬の雑木林を颯爽と駆け抜ける不思議な雰囲気のショートデモ作品 Dasher
冬をテーマにしたシンプルショートデモ
今回ご紹介するのは、シンプルで単純ながら、表現に不思議な味のあるショートデモです。
全体的にローポリゴンな感じですが、色合いやライティングなどを上手に利用して、冬の不思議な雑木林の中を表現しています。
最近本当に思うのですが、どんな小さなデモであっても、それがどれほどシンプルなものであっても、ちゃんと動く状態にして公開していくというのは大切なことですよね。とてもシンプルなデモで複雑なところはありませんが、紹介したいと思います。
パーティクルとワイヤーフレームの不思議な出会い
今回のデモは、パーティクルのような粒子状のオブジェクトと、ワイヤーフレームを同時に利用している点が珍しいところかなと思います。
正直なことを言えば、背景や全体のディティールはそれほど優れているところはありません。ポリゴンの目も粗く、簡素な作りだと思います。
しかし見せ方は上手だなと思いました。短く単純なシーンのなかに、いかにインタラクションや冬の雰囲気を盛り込んでいくのか、いろいろ工夫したんだろうなと思います。
上の画像は、デモがスタートした直後の状態から、画面を一度クリックしたときの様子をキャプチャしたものです。
今回のデモは冬の雑木林の中を、白く輝く不思議な「鹿」のような動物が駆け抜けていくデモです。画面内のカーソルの位置に応じてカメラが自動的にそれを追従するように動き、左右に 360 度、全方向を眺めることができます。
画面内をクリックすると、ワイヤーフレームで描かれた鹿が突然無数の雪の結晶へと姿を変えます。
まるで空に舞い上がっていくかのように散らばっていく雪のパーティクル。
パーティクルの質感など、特別手が込んでいるという感じでもありません。むしろ単なるポイントスプライトという感じで、もうちょっといい感じにできたんじゃないのかしらと思ってしまう感じもあります。
ただ、飛び散り、そしてまたふわふわと漂いながら徐々に収束し、再び鹿の精霊の形に戻っていく様子はなかなか味がありますね。
暗い雑木林の中で、ある種の寂しさを感じさせるような、真っ白な明かりを放つ鹿の精霊。
シーンの作り方や、デモに込めるいろんな思いを、どうやって具現化して作品にしていくのかということが、本当は大切なんじゃないだろうかと、ふと考えさせられました。
実装としてはシンプルで、かなり簡易なものしかありませんけれど、少なくとも見るものに何かを感じさせる作品には仕上がっていると思いました。もちろん、個人の感想ですけども。
よろしければ、みなさんもチェックしてみてください。