海面の表現も見事な帆船と海、そして空を描き出す WebGL デモンストレーション
大海原をしっかりと表現した一作
今回ご紹介するのは、比較的有名な作品なのかなと思います。もしかすると、見たことがあるという人も、多いかもしれませんね。
波打つ海面、そしてその広大な海に浮かぶ帆船をテーマにした WebGL のデモですが、どちらかというとその船のモデルなどよりも、背景と音、そしてそれらが全て合わさって演出される雰囲気こそが、この作品の最大の見どころであるように思います。
割と初期の頃からあるデモ作品ですが、ご紹介します。
風景や音にも意識して見てみよう
今回の作品は、画面の左上のところにボタンが配置されており、このボタンを通じて様々なシーンを切り替えることができるようになっています。
シーンとは言っても、モデルデータやアニメーションのパターンは一切変わりません。変化するのは、サウンド、そして背景とライティングです。
3DCG におけるシーンの演出には、二次元や、あるいはウェブのデザインパターンとは全くことなる感性が必要になるような気がします。今回のデモは比較的単調なデモではあるのですが、シーンを変化させた時の情景の移り変わりがとても見事です。
初期状態は、嵐のような雨の夜が舞台です。
降りしきる雨が視覚的に捉えられるだけでなく、音も見事に悪天候の海上を表現できているように思います。暗く垂れ込めた雲やシーン全体に広がる闇の気配が、見る者をどきりとさせるような気がします。
画面の左上のボタンをクリックすると、簡単にシーンを変更させることができます。
デモの実行中は、マウスのドラッグ操作によってカメラを動かすことが可能です。
海面のギリギリの位置にカメラを持って行くと、帆船の迫力ある姿を堪能することができます。
また、風景のスカイボックステクスチャも結構綺麗なものが揃っており、それに連動して行われるライティングの効果も手伝って、幻想的なシーンや少し悲しげな雰囲気のシーンなど、見る角度によって様々な表情を見せてくれます。
海面が光を照り返す様子もまた、見事です。
実は 3DCG をある程度習得できれば、こういった反射するような質感を表現するのは実際にはそれほど難しくありません。しかしそれでも、広大な海が広がっている雰囲気を見事に再現しつつ、それがダイナミックに波打つ様子はなかなか圧巻です。
基本的な部分をそつなく押さえた、という感じのデモですが、パッと見たときのインパクトはなかなかのものです。
あまり 3DCG に詳しくなくても、その不思議な魅力には思わず引き込まれると思います。
ぜひチェックしてみてください。