超リアルな人体モデルなどでお馴染みの AlteredQualia さん作、ディスプレースメントな地球がすごい！

doxas : 2016-01-24 10:50:21

有名 WebGL 実装者のデモはやっぱりすごい

今回は、WebGL の世界でかなりのネームバリューを持つ AlteredQualia さんのデモを紹介しようと思います。

こちらの AlteredQualia さん、とにかくその作品の品質が凄すぎて、新しいデモが公開されるたびに話題になります。以前紹介したリアルな人の顔を模したデモなども、本当にすごいを通り越してやばいという感じがする作品が多いですね。

今回の新作もまた、かなりすごさを感じられる作品に仕上がっています。

少々余談からお話しますと、今回の作品の作者である AlteredQualia さんは、WebGL の最初期のころから作品を公開されている方で、当時から既にかなりハイレベルな作品を多く作ってらっしゃいました。

また、非常に有名な方でもあるので、実は当サイトではあまり作品を紹介することはしてきませんでした。わざわざ紹介しなくても、きっと誰もが目にしたことがある作品が多いと思っていたからです。

ただ、以前の人体モデルのときもそうでしたが、本当に驚くような作品を紹介しないというのもどうにも野暮だなとも思います。今回の作品も地球をテーマにした作品としてはとてもレベルの高いものだと思いますので、ご紹介することにしました。

テクスチャを貼っただけのハリボテとは明らかに違う、非常に美しい地球が映し出されています。

実際に動くデモをご覧になってみていただければ伝わるかと思うのですが、今回の作品はしっかり凹凸まで含めて再現されているため、思わずハッとするようなリアリティを感じることができます。

通常、地球や天体を表現するときは、つるつるの表面の球体に、テクスチャと呼ばれる画像データを貼り付けて、それっぽく見せます。しかし今回の作品は、ディスプレースメントマッピングを行うことで、実際に球体の表面を歪め、凹ませたり隆起させたりしているんですね。

海底となる部分、つまり凹んでいる部分の様子も見えていますが、その上にはしっかり海面を表す部分が乗っかっているので、水の波打つような表現や光を反射する様子が、なんともリアルなものとして目に飛び込んできます。

地球の裏側に回ってみたりすると、夜の海を表すような独特な暗い液体の表現が見れたりするのですが、これもまた見事な色合いになっています。

ドラッグ操作ではなく、マウスのカーソル位置を検知してのカメラワークになっていますが、ある程度は自分の見たいエリアを自由に見ることができるでしょう。

また、キーの入力もいくつか受け付けるようになっており、海の色を変化させたり、ウルトラモードに切り替えたりといったことができます。

海の色を変化させると全然違った質感に！

ウルトラモードは、ディスプレースメントマップの解像度をさらに上げる事で、凹凸がより精細に表現されるようになります。その代わり負荷が高くなるため、通常モードと区別できるようになっているのですね。

非常に見た目が美しい割に、負荷は思いのほか、高くなりにくいような気がします。ウルトラモードなんて言うとものすごい重いものをイメージしてしまいますが、案外、実行してみるとノート PC などでもなんとかなるレベルだと思います。

この人の作品は本当に毎回ハイレベルすぎて、私なんかがこんなふうに偉そうに解説するのもおかしな話ではありますが、非常に素晴らしい作品をひとりでも多くの人に知ってもらえたら、とても嬉しいです。