アワードでの受賞歴も多いデジタルプロダクションの一年を WebGL で振り返る不思議なウェブサイト
自分たちの活動の軌跡をインタラクティブに見せる
今回ご紹介するのは、FWA などでの受賞歴も多い、とあるデジタルプロダクションのウェブサイト。
彼らの一年間の活動や功績を、WebGL を使って見せるという面白い試みがなされています。
一本の樹と、そこに生い茂る葉を用い、独特な季節感を演出している点がとても面白いサイトとなっています。
ドラッグ操作で季節を巡る
今回のサイトでは、モデルデータは樹のモデルだけしか使われていません。同じシーンのなかには葉も同時に描き出されますが、これはおそらく板ポリですね。
これだけのシンプルなモデルデータだけで、どうやって季節を表現するのか。
それは、樹に葉が生い茂り、そしてそれが枯れて舞い落ちていく、そんな自然界の当たり前の季節の流れに沿うことで表現されています。
残念ながら、こう言ってはなんですが 3D のレンダリングとしてはそれほどキレイというわけでもなく、あまり目立った特徴らしいものはありません。
このデモは、先程から書いているとおり「一年という時の流れ」をメインテーマにしており、画面の中央に鎮座している樹のモデルと、その周囲にある葉を活用して、時間の流れが表現されます。
デモがスタートしたときは、時系列的には当然 1 月からスタートします。
そして、ドラッグ操作を行うことによって時間軸が移り変わっていきます。
1 月と言えばまだまだ季節としては冬ですから、葉っぱのモデルたちは舞い落ちるような動き方をしています。
これが春から夏の季節になると、葉は落ちずに樹の枝に寄り添うような形の配置になります。さらに時間を進めていくと季節は再び冬となり、葉が舞い落ちる様子がレンダリングされます。
各月のページでは、その月に実際に起こった出来事などが表示され、同時にリンクなどが出てくるので、より詳しく情報を見ることもできるようになっています。
夏真っ盛りは葉が生い茂るような感じに。
正直なところを言えば、冬は葉を雪の結晶のテクスチャに差し替えるなどすれば、もっと雰囲気が出るのではないかなと思いました。
また、もう少し物量感があると、シンプルな中にも静かな迫力のようなものが宿って、いい感じになりそうな気もします。もしかするとそのあたりは、モバイル端末でも実行されることを想定した作りなのかもしれません。
WebGL 実装としては、ちょっと物足りない部分も感じます。
しかし、一年というテーマにうまくデモを組み合わせているなと思います。こういうところは、本当に参考になりますね。
ぜひチェックしてみてください。