Blender と Blend4Web を利用して作られたベリーショート WebGL ムービー! 水墨画のようなタッチが面白い
あまり見かけない独特なタッチが魅力
今回ご紹介するのは、言わずと知れたオープンソースのモデリングなどが行える 3D ソフト Blender を利用した WebGL デモです。
日本ではあまり認知度が高くはありませんが、Blender からそのまま WebGL のプロジェクトとしてエクスポートすることができる機能を持つ Blend4Web というサービスがあります。
この技術を併用することで、ブラウザ上で水墨画のような独特なタッチを表現しているのが今回の作品です。ちょっとばかりロードに時間がかかるのは、おそらく Blend4Web のコア部分を含んでいるからなのでしょうね。
非常に短いアニメーション作品
最初に断っておくと、今回の作品にはストーリーらしいストーリーはほとんどありません。それほどの短編アニメーションです。
しかし、これを拡張していけばかなり面白い表現ができるのではないだろうかと思わず感じるほど、見た目の印象が面白いですね。
水墨画のような雰囲気は他ではあまり見かけないですが、どんなふうに作ってるんでしょうね。
リアルタイムレンダリングされているものではあるのですが、キャラクター(人物)の動きは、あえて動作の解像度が低めになっていて、まるでセル画によるアニメーションのように若干ぎこちない動きになっています。
私はあまり Blender に詳しくないのでなんとも言えないのですが、おそらく Blender の側でアニメーションなどの設定まで行ったものを、Blend4Web を使ってブラウザ用にエクスポートしているんじゃないかなと思います。
いくつかのシーンが切り替わったあと、レンダリングエリアの左右に白い丸のような形が出てくると、これで自動的にシーンが切り替わるアニメーションは終わりです。
この丸ボタンのようなものを押すと、今回の作品に使われているシーンを切り替えて閲覧できるようになります。
ススキのような草が風にたなびく様子、あるいは水たまりに映り込む色など、見れば見るほど不思議な質感となっていて観察すると面白いですね。
Blend4Web はベンチャー企業としてはそこそこの成功を収めているようですが、日本ではほとんど目にすることがありません。しかし頻繁にコンテンストを開催するなど、かなり活発に活動している組織と考えていいでしょう。
研究機関などで利用されるケースもおそらく多いのかなと思います。
Blender を用いてモデリングやレンダリングが行える人は、なかなかその成果物をウェブで広く公開するというのが難しいところがあるように思います。こういったモデリングソフトと連携できるサービスが、日本でも徐々に認知され、より広く利用されるようになっていくといいなと感じました。
ピュアな javascript による WebGL の実装ではありませんが、非常に独特なタッチが面白いデモだと思います。ぜひチェックしてみてください。
リンク:
pierremervaillie.com/LeCielEstBleu