工業製品の構造を可視化するビジュアルへのこだわりを感じる WebGL デモ
とても美しいと感じるデモ作品
今回ご紹介するのは、WebGL を利用して工業製品の構造を可視化するデモ作品。
工業製品のパーツを立体化するケースでは、得てして、外見の美しさはあまり重視されず、構造がわかればそれでいいというケースも多いのではないかと思います。
今回のデモは外見も美しく、アニメーションを用いて、その製品の機構をわかりやすく表現しています。他ではあまり見たことのない、素晴らしい仕上がりになっています。
動きの表現も見事
今回のデモを掲載しているサイトの管理者の方は、かなり昔から、様々な機械や設備などの内部構造を可視化してきた方のようです。
かつては、アニメーション GIF などを主なアニメーションのためのツールとして利用していたようですが、最近は WebGL を利用したハイエンドな可視化を行っているみたいですね。
細かい部分までを詳細に再現したディティールや、レンダリングの美しさなどがとても素晴らしくて、素人目にはかなりわかりやすく感じますね。
もちろん、こういったパーツの構造に詳しい方から見たら、物足りないのかもしれませんが……
上の画像は、恐らくドラムブレーキの構造を可視化したもの……だと思うのですが、見た目もカラフルで非常に美しくレンダリングされているのがわかると思います。
無機質なものを描画しているはずなのに、アニメーション表現が非常に手の込んだものになっているために、生き生きとした表現になっているとさえ感じますね。
静止画ではわかりにくいと思いますが、画面の右上にあるブレーキペダルも一緒に動いており、ブレーキが実際に踏み込まれた際に、どのように構造が変化するのかがとてもわかりやすく表現されています。
ブレーキの他にも、エンジンの内部構造を表したようなものも掲載されています。
WebGL でリアルタイムに描画されているので、当然のことながらあらゆる方向から眺めることができます。
こういった立体構造を三次元的に見ることができるデモがあれば、自己学習、教育、あるいは顧客へのプレゼンテーションなど、様々なシーンで役に立ちそうですよね。
また、このサイトの WebGL デモの素晴らしいところのひとつが、矢印を利用したアニメーションでしょう。
構造を把握するだけではなく、どのようにチカラや内容物が内部を流れていくのか、アニメーション効果を併用することによってとてもわかりやすく表現していると思いました。
その他にも、WebGL を使って事故の状態を再現するなんていう面白いテーマの作品もありました。
今回のデモの素晴らしいところは、まずはそのビジュアルの美しさがあると思います。
工業的な立体表現では、スムーズに、そしてより正確に表現されることが求められる傾向があるかなと思います。今回の紹介したサイトの作品たちは、どれも、美しさやわかりやすさを十分に考慮した出来になっており、個人的にはすごく新鮮な気持ちで見ることができました。
静止画だけを見ていてはなかなか伝わりにくい「流れ」なども、今回のサイトを見ればとても視覚的に捉えやすいでしょう。こういった表現に特化するというのは、これはこれで、正しい WebGL との付き合い方なのだなと思いました。
ぜひチェックしてみてください。