およそ 10 年ごとに世界中の人々の移住の様子を可視化した GLOBAL MIGRATION DATA

doxas : 2016-10-01 13:22:31

世界情勢も見え隠れする巨大データ

今回ご紹介するのは、WebGL コンテンツとしてはもはや恒例とも言えるかもしれませんが、地球を立体的に表示しながらデータを可視化するデモコンテンツです。

今回のデモのテーマは、世界中の移住や移民のデータ。

世界中でどのように人々が往来しているのか、それを三次元で表現された地球上にマッピングしています。入国と出国の両方のデータを見ることができる、かなり貴重な可視化コンテンツです。

世界中を人々が移動していく不思議

今回のデモは、3DCG としてはあまり特殊な部分はなく、モノクロで描かれた三次元の地球と、その上を移動する人々を意味するラインや点によってシーンが構成されています。

時代がおおよそ 10 年ごとの区切りになっていて、1990 年代、2000 年代、そして 2010 年代とそれ以降を比較することが出来ます。

立体的に表現されている地球のモデルの上には、いくつかの国の名前と白いサークルのようなものが表示されています。これらの白いサークルは、可視化されるデータが存在していることを表すもので、かなりの数の国が対応されているようです。

当然、日本も対象に含まれています。

上の図は、中国に対して「入国(移住)」している人の規模やルートを表したもの。

ラインの太さが規模を表していて、より詳細な情報も画面の下のところに表示されていますね。

対応している国や地域が相当数ある上に、年代別にそれらの推移を見られるようになっているため、かなり膨大なデータを可視化していると考えていいと思います。

近年では移民に関する問題は国際的に大きな関心を集めているだけに、こういったコンテンツは社会的なお勉強にも役に立ちそうです。

また、移入では黄色だったラインが、緑色に表示されているときは、これは出国した場合、つまり国を出て移住していった人たちの規模やルートを表示しています。

上の図は、日本から世界中に散らばっていった人たちの、その軌跡というわけです。

画面の左上のところにモードを切り替えるボタンがありますので、そこでいつでも表示を切り替えることができます。

また、同じように左上のところに用意されているドロップダウンリストからは、対象となる国を変更することができるので、気になる国がある場合は簡単にそのリストから選択が行えるようになっていますね。

ちなみに、以下の画像は日本への移入を可視化したものですが、上にある日本から出国していった人の分布と比べてみると、入国してくる人たちの国の種類よりも、出ていっている国の種類のほうが多そうです。日本人は世界中へ細かく散らばっていっているということなんでしょうね。

その他にも、いろいろと個人的に気になる国などを見てみましたが、やっぱりアメリカはその規模も量もすごいですね。

特に、メキシコからの人の出入りがかなりあることが今回のコンテンツを見てみるとわかります。

世界中のあらゆる地域から、アメリカンドリームを叶えるために人々が集まってくるのかな?

本当に、このコンテンツひとつで、かなりいろいろなことを考えたり観察したりすることができますね。

ビッグデータという言葉が耳に馴染んで、もう随分経ちます。

一時は流行語のようにそこかしこでビッグデータに関する話題が挙がっていましたが、そんなビッグデータでさえも、現在ではある程度事前に準備してやればこうしてブラウザ越しに眺めることができるようになりました。

ウェブブラウザというモニター越しに眺める平面の世界のなかで、こうして立体的にデータを表示することができる WebGL。

さすがにデータ可視化系は数も多く、なかなか目新しさを感じることは少なくなってきましたが、今回のコンテンツのように、様々なことを感じさせてくれるものも多くあります。

経済や社会、国際情勢などに興味のある方にとっては、とても楽しいコンテンツだと思います。

ぜひチェックしてみてください。

リンク:

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