画面をクリックすると何かが産まれる!? 非常にユニークな蜘蛛風キャラクターを使った実験作品
どこか愛らしい自立歩行のキャラクター
今回ご紹介するのは、WebGL のデモ作品というよりは、どちらかというと実験作のような色合いの強い作品です。
WebVR や WebGL を利用した作品で、これまでにも世界中で多くの話題をさらってきた @marpi_ さんの作品です。
登場するのは、彼の独特なセンスが生み出す「蜘蛛っぽいなにか」たち。
画面をクリックすることで次々と増殖していくのですが、不思議と、不気味さよりも可愛らしさを強く感じさせる、そんな印象です。
おずおずと歩き回る個性的な面々
今回のデモは、ちょっとした実験作っぽいところがあるので、あまり派手な演出や、趣向を凝らした内容になっているというわけではありません。
ですが、十分に見ていて楽しく、また創作意欲を刺激される内容じゃないかなと個人的には感じます。
最初に画面がロードされた直後は、画面に一体だけ、キャラクターが歩いています。
彼はマウスカーソルを動かしてやると、それに向かってそろそろと歩いて近寄ってきます。その動きはちょっとぎこちないですが、しかしどこか自然な、そんな歩き方になっています。
上の画像は、原寸のまま切り取ったものです。
かなり小さいキャラクターであることがわかりますね。
たったひとりではちょっとかわいそうなので、画面をペシペシとクリックしていきましょう。
すると、クリックされた座標にあらたなクリーチャーが出現します。
足の太さや色などはそれぞれにまったく違っていて、とても個性的です。
この蜘蛛のような形をしたクリーチャーは、画面内には出現できる上限数があるようですが、クリックするたびにどんどんその数が増えていきます。
全てのクリーチャーはマウスに向かって歩いてくるのですが、移動する速度はほぼ同じに見えます。また、恐らくですが乱数でその形状や大きさが決まっているのだと思います。
次はどんな姿をしたやつが現れるのだろうか……と想像しながらクリックしていく作業はなかなか楽しいですね。
画面をクリックするたびに誕生する不思議な彼らの姿は、どこかユニークです。一心不乱にカーソルめがけて歩いてくる様子もまた、可愛らしいですよね。
Marpi さんは、HTC Vive と WebVR、そして WebGL を組み合わせることでライブパフォーマンスを行なうなど、ウェブという世界だけでなく、オフラインのイベントなどでも活躍されているクリエイターさんです。
先日、彼の作ったプロダクトの動画が Tweet されていたので「日本でもこういうのやりたいなあ」と呟いたら、なんとそれにわざわざ日本語で反応してくださったなんてこともありました。
活動的で、エネルギッシュで、そしてユニークな彼の作品には、どこか有機的な温かさみたいなものを感じます。きっと、彼の人間性の温かさが、作品にも宿っているんじゃないだろうか、そんなふうに思いました。
シンプルで単調な内容ではありますが、非常に面白い作品となっています。
ぜひチェックしてみてください。