眠っているときに見る夢の世界……とりわけ悪夢をテーマにした不思議な世界観が魅力の WebGL コンテンツ
手描きイラスト風なのに 3D っぽい
今回ご紹介するのは、悪夢をテーマにした面白い WebGL 作品。
その手描きイラスト風の雰囲気は静止画で見ると完全に二次元的なものに見えると思うのですが、実際にサイトで動くものを見てみると、そのどこか違和感を感じるような、さりげない立体効果に思わず目を奪われると思います。
ほとんどが、平面的なポリゴンとそれに貼られたテクスチャによって巧妙に演出されたシーンなのですが、シェーダを使ったエフェクト効果を加えるなど、表現に対する細かな部分までのこだわりが秀逸な一作です。
マウスカーソルを動かすとシーンが動く
今回の作品は、インタラクティブ性をしっかりと持ったリアルタイムレンダリングで描かれる詩のような感じの作品です。
描かれるグラフィックス、同時に表示される文章、あるいはそれを表現するためのフォントなど、いろいろなところにこだわりが感じられます。
作品というか、サイトのタイトルには「My most Beautiful Nightmare」とあるとおりで、最も美しき悪夢をテーマに、不思議な世界観が描き出されます。
サイトそのものは SPA なので、ページのロードが発生するような遷移こそありませんが、サイト全体がいくつかのシーンに区切られています。
それらのシーンはいずれも表の顔と裏の顔というふたつの側面を持っていて、表のシーンからボタンをひとつクリックするだけで、まったく風合いの違う裏のシーンへと誘ってくれます。
このときのシーン遷移は、ふしぎなシェーダエフェクトの効果と、裏の世界に行った瞬間のハッとするような不気味さとが相まって、とても印象深いものになっていますね。
下の画像はそんなシーン遷移の瞬間をキャプチャしてみたものなのですが……
正直なところ、これは実際に動く様子を見てもらったほうがわかりやすいかもしれません(笑)
非常に特徴的なフォント、そして手書き風のイラスト。
いずれも一見するとあまり 3D っぽさとは関係のないアイテムなんですが、これが実にシーン全体の雰囲気づくりに寄与していて、そういう意味でもとても不思議な感じがします。
一種のアート作品のような……
見る人の感性に訴えかけるような雰囲気が素晴らしいと思いました。
人間、誰しも悪夢を経験したことがあるのではないかなと思いますが、そういう普段はあまり意識しないけど、心の何処かに常に潜んでいる不安みたいなものを、グッと引き出して可視化したような、そんなコンテンツです。
英語もちょっと独特な言い回しが多いような感じがして、なかなか私のような英語に未熟な人間では真意を読み解くのが難しいのですが……
それでも、このビジュアルだけでも非常に興味深い完成度なので、英語が苦手だからとスルーしてしまうのはあまりにもったいないです。
その不思議な世界観に、ぜひ浸ってみてください。
二次元的なイラストが立体的に動く様子は、きっとインスピレーションを刺激してくれると思います。
ぜひチェックしてみてください。