巨人 Google が 3D モデルデータのアップロード・共有サービス Poly の運用を開始!
圧倒的なパワーで類似サービスをなぎ倒す
今回ご紹介するのは、Google が正式にサービスとしてスタートさせた Poly というウェブサービスです。
こちらは 3D モデル専用のプラットフォームで、アップロード、ダウンロード、ブラウザ上でのモデルのプレビューなどが行えるようになっていて、Google らしいさすがのクオリティになっています。
これまでにもモデルデータの共有サービスはいくつもあったのですが、Google が本気になると流石にその影響力はかなり大きなものになるのではと感じさせられます。当然と言えば当然ですが、全体的なインターフェースのわかりやすさ、またデータのスムーズなやり取りなど、かなりよくできています。
ライセンスに注意しつつ利用しよう
今回のサイトは Google が提供するサービスだけあって、3D モデルを共有するための基本的な機能はほとんど網羅されています。
アップロードは基本的に誰でも行うことができ、アップロード時にライセンスをどのように設定したかによって、他のユーザーがそれらをダウンロードできるようにすることも簡単です。
また、OBJ 形式のファイルと一緒にマテリアルデータもアップロードできるため、プレビュー時にも非常に表情豊かなグラフィックスとして閲覧することができます。
トップページ部分には、たくさんのサムネイルが並べられていて、アップロードされた順や人気順などでソートされた状態になっています。
Google の十八番である検索機能はもちろん有効なので、自分のほしいモデルデータを探すのも簡単。
まだ公開されてそれほど日が経っていないにも関わらず、かなりたくさんのモデルデータが既に世界中からアップロードされており、制作に活用することができそうですね。
ライセンスはそれぞれのモデルのページに記載がありますので、利用する際はそれらには十分に注意しましょう。
プレビューはもちろん WebGL によるレンダリングによって行われます。
見た感じ、ポストエフェクトもふつうに使われていますし、かなり高品質な WebGL のレンダリングが成されていると考えていいでしょう。
さすがに Sketchfab ほどとまではいかないようですが、それでもライティングの具合やブルームの強さ、背景の色調整などが、アップロードした時点の設定で自由に調整できるようになっています。
アップロード時のそれらの設定は全てスライダーで直感的に操作できるようになっていたので、極めて専門的な知識を持っているわけでなくても、気軽に自分の作品をアップロードすることができると思います。
ブルームの強さ、背景の暗さなどは自在に設定可能。
プレビュー画面のインターフェースも、かなり直感的に作られています。
ドラッグ操作でカメラが回転、右ボタンを使ってのドラッグで平行移動が行えます。
ちょっと驚いたのですが、ゲームパッドモードとかもついていてマウス以外のデバイスでも操作できるようになっていますね。
Gif アニメーションとしてエクスポートする機能もあり、シンプルな外見とは裏腹に、かなり便利な機能がたくさん付加されています。
また、Google が持つコンテンツのひとつに、TiltBrush と呼ばれる VR 端末向けのソフトウェアがあるのをご存知でしょうか。
このソフトは HTC Vive などのヘッドマウントディスプレイと、そのコントローラーを利用することで、3D 空間にお絵かきができるという非常に面白いソフトなのですが、同じ Google が提供するサービスということもあり、今回紹介する Poly では TiltBrush からのインポートができるようになっています。
TiltBrush 内では、光ったりアニメーションしたりといった特殊なブラシを使うことができるのですが、それらがそのまま Poly の WebGL プレビューにも反映されていますね。
これは本当に驚きました。
光ってアニメーションするパーティクルや、炎などの表現が、そのままブラウザ上で美しく再現されています……
頭おかしいですね(褒めてる
Google という巨人が、その圧倒的なパワーをもって殴りつけてきている感がすごい今回のサイト。
これまでにも 3D モデルデータを配信したり、あるいはプレビューできたりといったサイトはたくさんありましたが、TitlBrush との連携なども含めて、他には真似のできない凄まじいサイトになっています。
3D 用のモデルデータは、単純にそのファイルサイズやテクスチャ用のリソースなどの関係から、全体的に通信負荷が高くなりやすく、バックエンドが貧弱だとダウンロードに多くの時間が掛かったりしがちです。
そのあたりは、やっぱり Google というか、本当にストレス無くプレビューすることができておりさすがですね。
気軽にコンテンツを共有できるサービスとしても、また制作者としてモデルデータを拝借するにしても、とても有用なサービスになると思います。
ぜひチェックしてみてください。