趣向を凝らした演出とページ遷移が面白い! ミステリー映画 Knives Out ティザーサイト
背景色やカーソルなどを大胆に活用
今回ご紹介するのは、日本でも来年(2020 年)に公開が予定されているアメリカのミステリー映画 Knives Out のティザーサイトです。
なんかちょっと調べてみたら日本語のサイトもあるようなんですが、そちらは単にティザー動画が置いてあるだけで、コンテンツは特に置かれていないような感じでした。
一方で今回のサイトは面白い演出が多数盛り込まれた、非常に興味深いサイトになっています。
リンク:
Knives Out – Official Movie Site - In Theaters November 27, 2019
シーンの空気感の変化を楽しんでみよう
今回のサイトは、3D 的な表現を用いてはいるのですが、意図的に「シーンをどことなく平面的に認識させる」ような感じで構成しているような感じがします。
要は、3D モデルをガンガン動かして演出しているというよりは、シーンというか、コンテンツの内容、あるいはコンテキストと言ってもいいかもしれないですが、それらの「変化の瞬間」にフォーカスを当てた演出が多く盛り込まれています。
トップページはそれほど縦に長いわけでもないのですが、一応上下にスクロールして移動できるようになっており、カーソルが画面内の特定のオブジェクトの上に重なった際など、独特なイラスト調のアイコンが表示されるようになっています。
今回の映画は、資産家の老人が亡くなってしまい、実はそれが殺人事件なのではないかと疑いを持った探偵が登場する、というようなストーリーみたいなのですが……
サイト上には、たくさんの人物の顔写真が並んだレイアウトが組まれていて、登場人物のそれぞれについてかなり詳しく予備知識を得ることができるようになっています。
登場人物のページは、たとえば探偵役のダニエル・クレイグの顔写真部分をクリックしてその詳細ページへと移動してみると、背景部分の色がガラリと変わってパッと見た印象がまったく違って見えます。
奥の方にオブジェクトがスッと引っ込むように動く演出なども加わったシーン遷移なので、コンテンツが切り替わったことがすごく印象的に伝わってきます。
ちなみに、これはキャプチャ画像を撮るのがちょっと難しかったのですが、シーン遷移の瞬間には、レンズが画面全体にかぶさってくるような演出も起こります。
レンズが重なったその瞬間に、まったく別の背景色に切り替わるのですが、これがなんともかっこいいです……
ボカシや、ノイズによる演出も、どこか古ぼけたようなアナログな印象をうまく醸し出していて、シーン全体の雰囲気もすごくよくできていると思いました。
使われている画像(顔写真)の雰囲気とも見事に質感がマッチしていますよね。
今回のサイトは、いわゆる SPA の形になっていてページ遷移といってもすべてはこのページ内のみで完結するようになっています。
しかしそのページ遷移の方法が縦横無尽というか変幻自在というか……
単に別のコンテンツが画面に出てくるということではなく、思わずオッと驚くような動き、あるいはギミックが組み込まれていて、本当に楽しいサイトだなと感じました。
ティザー動画を見た感じ、どこかブラック・コメディっぽいような雰囲気もありつつな映画っぽいので、ゴリゴリのシリアス展開だけでなく楽しんで鑑賞できる映画なんでしょうね。
そういう映画の雰囲気が、今回のサイト上にもしっかり取り入れられていると思います。
ぜひチェックしてみてください。
リンク:
Knives Out – Official Movie Site - In Theaters November 27, 2019