人間と自然とのつながりを美しいイラストと WebGL を使って表現した Wayfinder の完成度が素晴らしい

doxas : 2021-06-23 13:44:51

あまりにも美しい世界に息を呑む

今回ご紹介するのは、カナダのカナダ国立映画制作庁(国営の映画スタジオ)のウェブサイトで公開されている、ウェブブラウザでプレイすることのできるゲームコンテンツです。

ゲームといっても、エンターテイメント寄りな派手な内容のものではなく、自然や詩をテーマにした絵本の世界をそのまま 3D 化したような内容です。

ビジュアルが非常に優しくて、ゲームをプレイしているだけで癒やし効果がとんでもないですね…… ビジュアルとしてもインタラクティブコンテンツとしても、とても高いレベルの完成度に仕上げられています。

リンク:

Wayfinder

失われた自然のエレメントを集めよう

今回のサイトでプレイできるゲームの目的は、失われてしまった自然界のエレメント(ゲーム内ではトークンと呼ばれている)を集め、正しい姿に復元することです。

プレイヤーはマントを羽織った三角帽子のキャラクターを操作し、散らばってしまったエレメントを探します。

このゲームの世界はどうやら地形やオブジェクトはプロシージャルにランダム生成されるようで、毎回配置が違います。世界に配置されるオブジェクトは一見すると二次元風ですが、すべて 3D 的にシーンに配置されています。

多くのオブジェクトはビルボード(常にカメラに対して正対するオブジェクト)として描かれますが、なかには立体的にアニメーションするオブジェクトもありますね。

キャラクターが移動すると黄金色の木の葉が舞い上がり、これがとっても美しい……

プレイヤーは、画面内の任意の位置にカーソルを持っていくだけでよく、キャラクターがそれを自動で追尾するように動きます。

さらにマウスボタンをクリックしたままホールドすることで画面全体がスクロールするようになります。

ランダムに生成されるフィールドは結構な広さがあるのですが、自由に移動して探索することができますので散らばってしまったエレメントを探しましょう。

エレメントがなかなか見つからないときは、画面の右上にあるコンパスをクリックすることで、自分を中心にしてどちらの方向にエレメントが落ちているのかを知ることができます。

エレメントを見つけたら画面上にラインがスッと引かれるように現れるので、それをなぞるように動いてやるとエレメントを取得することができます。

エレメントは1つのシーンで3つまで集めることができ、集めたエレメントの種類に応じて、動的に「詩」が生成されます。この詩はゲームのプレイ後にまとめて見ることもできます。

今回のゲームで描かれる世界はちょっと廃退的というか、自然が失われてしまった世界という設定なのだと思いますが……

それでも、水面の表現やそこかしこにいる動物たちの様子が自然界の生き生きとした空気感をよく表現していて本当に秀逸です。WebGL を使っているからこその美しいグラフィックスを十分堪能できると思います。

とにかく手触りの良さが異常なレベルに洗練されていて、ほんとに見ているだけで癒やされるコンテンツとなっています。

ゆっくりと静かに流れる BGM や SE も含め、総合的な完成度が高いです。プレイする側も、時間に余裕のあるときにまったりとリラックスして楽しむのがよいと思います。

WebGL を活用して 3D でシーンを描いているのに、テイストが絵本風なので二次元的なイラストの良さみたいなものが同時に感じられるグラフィックスになっています。そこにさらに、要所要所でポストエフェクトなども加えているので演出面も抜かりがありません。

他ではなかなか見ることができないレベルの完成度となっていますので、ぜひチェックしてみてください。

リンク:

Wayfinder

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