まるで絵本のような風合いに様々な技術を組み合わせた WebGL コンテンツ My Little Storybook がすごい!
インタラクティブ性も考慮された絵本コンテンツ
今回ご紹介するのは、ハイエンドな WebGL 実装を次々と公開している Lusion のウェブサイトです。
今回のコンテンツも、なにか案件というよりは実験作っぽい感じのものみたいですが、本当にレベルが高くて驚かされます。
ポストエフェクト的なシェーダを使った表現も多彩で、まるでコンソールゲームタイトルのワンシーンかのような完成度となっています。
リンク:
水面や草原の表現が見事
今回のサイトはインタラクティブな絵本、という感じの内容です。
物語としては特に選択肢が示されたりするわけではなく一本道ですが、場面ごとになにかしらのインタラクティブ性が盛り込まれていて、ユーザーが取ったアクションに応じてビジュアルに変化が現れるようになっています。
日本で言うところのカルガモの親子みたいな感じで、親鳥と雛たちが主要なキャラクターとして描かれます。
ご覧の通り、スクリーンショットで静止画として切り出してみても、そのシーンの作り込みの素晴らしさや、雰囲気の良さが伝わってくるのではないでしょうか。
被写界深度のような、手前にあるものや遠景がぼやけるような表現、風になびく草の表現、絶えず揺らぎ続ける水面などなど……
とにかく細部にまで作り込まれた CG は本当に美しくて、自然界の命の躍動感みたいなものさえ感じられる気がします。
実際に動いている様子を見るともっといろんなことが感じられると思うのですが、静止画で見てもこれだけ美しいというのは本当にすごいことだと思います。
ちなみに、シーン全体に対してポストエフェクトが掛かることがあったりもしますし、CG としてはかなり複雑なシーン構成になっていると思います。
ベースとなるシーンは一見すると 2D 的に見える瞬間もあるかもしれませんが、おそらくシーン自体は 3D 的に構成されていて、草原をマウスカーソルで撫でるように動かしてみると、立体的にインタラクションが発生するようになっていることがわかるかと思います。
シーン遷移の際に起こるポストエフェクトも丁寧な作りで、ブラーの掛かり方やディストーションの掛かり方など、どれも素晴らしい仕事がなされています。
今回のコンテンツには、時間の流れというか……
自然界での時間の進み方を意識させるような、独特な雰囲気があるような気がします。
鳥の親子の会話も、いわゆるチャットツールの「入力中であることを示すインターフェース」のような表現で吹き出しが次々に出てくるのですが、まるで本当に親子で会話が展開されているかのような時間の流れが感じられます。
見た目に楽しいというのももちろんなのですが、音なども含めて1つの作品という感じになっているので、ぜひ音声を有効にして閲覧してみていただけたらと思います。
ぜひチェックしてみてください。