演出がこれでもかと盛り込まれたタロットカードをテーマにした YouTube のスペシャルサイト
ここまでモリモリなのは最近だと珍しいかも
今回ご紹介するのは、みなさんご存知の YouTube が公式に公開しているスペシャルサイトです。
資本の塊である YouTube らしい、非常にいろんな意味でお金掛かりまくってるな~ という感じのサイトです。
最近の WebGL 実装の傾向からすると逆に珍しい感じの、とにかく演出やエフェクトにステータスを全振りしたようなビジュアルのサイトとなっています。
コンテンツの中身は「タロット」をテーマに、占い的な意味で純粋にユーザーに楽しんでもらいつつ、いくつかの YouTube チャンネルを推薦してくれるような感じの内容ですね。
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演出はとにかく凝っていておそらく若年層向け
実際のところはわかりませんが、おそらく想像では、最近 YouTube 全体の占い関連のトピックに一定の盛り上がりが見られるとかそういった背景がまずあるのだと思います。
たぶん欧米の若者たちの間で、こういうどこかスピリチュアルな感じのものが流行していたりするんでしょうね。
日本でも日次的な占いってテレビなんかでお決まりのように流れていたりしますが、今回のサイトでも3つのテーマで占いを行えるようになっています。
まずサイト全体の雰囲気として、上のスクリーンショットにあるような幻想的で、大気にモヤの掛かったようなパステル調のスタイルが採用されています。
カーソルを動かすと瞬間的に流体のようなエフェクトが掛かるようになっていて、とにかく幻想的というか、まあキラキラした感じのテイストが徹底して作り込まれています。
これネタ的にこういうふうに作ってるわけじゃなくて、普通にマーケティングとして真面目にこのビジュアルを作ってるんですよね……たぶん。欧米の若者たちはこういう雰囲気に心動かされるものなんでしょうか?
なんとなく小学生向けかと思うような演出にも感じてしまうのですが、まあとにかく方向性が徹底していて、細部に至ってこの雰囲気がぎっしり詰め込まれています。
ちょっと技術的な話をすると、映り込みの効果や、透明なオブジェクトの屈折表現、さらには後光が射すようなゴッドレイ的表現など、WebGL では比較的よく見られるエフェクトがたくさんつかわれています。
そのいずれもがかなり技術的にしっかり作られていて隙がなく、インタラクティブなエフェクトやアニメーションも本当にすごいですね……
コンテンツの内容的には、タイトルにもあるとおりタロットカードがテーマになっているので、カードを一枚選ぶようなセクションが用意されているのですが、ここでもカードをかき混ぜるようなアクションを取ることができたりと、本当にリッチな作り込みがそこかしこに用意されています。
タロットカードには、なんらかの YouTube のチャンネルが割り当てられていて、静止画では伝えられませんが奥行きのある空間がそのままカードとして切り取られたような、非常に凝った見せ方がされています。
とにかくコンテンツの量、質、エフェクトや空気感などのビジュアル的な部分、ユーザーの体験の設計など、あらゆる部分が高次元でごった煮状態になっていて、もうお腹いっぱいという感じです。
途中でも書いたように、おそらくこれは意図した画作り・演出であって、ターゲットを若年層としてフォーカスした結果なのだとは思いますが、それにしてもいろんな意味で驚きを隠せない、牛丼特盛トッピング全部のせみたいなウェブサイトですね……
こういうケースは近年では逆に珍しいと思いますし、事例としてとっても面白いと思います。
ぜひチェックしてみてください。