独特なポストエフェクトを用いてユニークな世界観を可視化したプロジェクト More than human
まるで精神世界の可視化
今回ご紹介するのは、Luca Nardi さんが手掛けるプロジェクト、More than human です。
これたぶん個人のプロジェクトとして作られたもので、クライアントワークではないのかなと想像しているのですが、実際のところはどうなんでしょうね……
WebGL の事例としては、あまり明瞭に 3D シーンを描かないようなポストエフェクトが施されていて、なんか結構珍しいビジュアルのような気がします。
リンク:
More than human | Project focused on personal growth
3つの場面からなるシンプル構成
今回のサイトは、たぶん個人プロジェクトだと思うのでなにか固有の製品をプロモーションしているといった様子は見当たりません。
サイト内に記載されているテキストはそれほど多くありませんが、そのテキストを読んでみてもなにかスピリチュアルな感じの内容でいまいちなにを目的としたサイトなのか、個人的には判断が難しいです。
サイト内のほぼすべてが WebGL による 3D 表現で構成されています。
3D シーンは、大きく3つの場面から構成されています。
スクロールすることで次のシーンへと状況が変化するのですが、その変化の過程が割とゆっくりした動きで変化していくために、インタラクティブなコンテンツではありつつも、ユーザーの操作に対してのレスポンスはかなり緩慢です。
そういう意味では、なんとも操作しにくい感じというか、直感的ではない不思議な動きをするサイトだと思うのですが、もしかしたらそういった緩慢でわかりにくい感じも意図したもの、あえてそうしているもの、なのかもしれません。
ビジュアルはどこか精神世界の可視化のようなイメージで、人型のシルエットの周辺にオーラとでも言えばいいでしょうか、なにかのエネルギーのようなものが可視化されています。
ポストエフェクトが水中をイメージさせるようなもやもやとした不思議な質感で、こういうのも含めて考えると、やっぱり操作しにくいこのかんじとかも、意図的にやっているのではないかと思わないでもありません。
Information を表示する瞬間にはグリッチのようなわかりやすいエフェクトが掛かっている部分もありますが、なんにせよ、なにかこう…… 見る人になにかを考えることを促すような、そういう雰囲気のあるサイトだなと思います。
ウェブサイトとしてこれが正解とかあるいは不正解とか、そういうことは一概には言えないと思いますが、少なくともかなり個性的な世界観で構築されたウェブサイトだと思いました。
すごく凝った CG だなと感じる一方で、背景にあるものがうまく読み取れなくて上手に説明することが難しいなと感じました。
ポストエフェクトがなんかおもしろい感じで、かなり個性強めのビジュアルはなかなかほかでは見ないタイプの事例かなと思います。
ぜひチェックしてみてください。