ポイントクラウドで展覧会をまるごと再現! みごたえ十分のデジタルコンテンツ Bid(s) for Survival
浮かび上がる作品たち
今回ご紹介するのは、スイスに実在している展覧会のデジタルアーカイブ、Bid(s) for Survival です。
ちょっとわたしの読解力ではあまり詳しいことはわからなかったのですが、展覧会がまるごとポイントクラウドなどを駆使して再現されているコンテンツみたいです。
シーンの多くがポイントクラウド(点)で表現されているのですが、一部、展示作品などはサーフェイス(面)で表示される部分もあり、なかなか不思議で魅力的なビジュアルとなっています。
リンク:
シンプルだけどけして雑ではない
今回のサイトは、あまり大きくインターフェースを表示することなく、ポイントクラウドと一部ポリゴンを使った表現を駆使しつつ、展覧会の様子をウェブコンテンツとして再現しています。
ナレーションなどもついていて、結構凝った作りです。
最近見聞きすることが増えた Gaussian splatting のような技術ではなく、いわゆる昔ながらのポイントクラウドだと思いますが、すごく臨場感があります。
これ静止画ではどうやっても伝わらないと思うのですが、たかが点の集合と侮るなかれ、3D シーンには妙なリアリティがあるというか、空気感みたいなものが上手に表現されています。
会場は古い病院の跡地、みたいなところなのかなと想像しますが、その廃墟的な雰囲気も含めて見事に 3D コンテンツ化されていますね。
作品として展示されているものに関してはカーソルをホバーするとハイライトされたりもするので、そういったインターフェースの工夫もかなりしっかりしています。
ポイントクラウドといっても、各パーティクルは絶えずゆっくりと動いていますし、シーン遷移などのなにかしらの契機には、点の大きさが変化しながらのトランジションなども見られます。
個人的な印象になってしまいますが、あえて面ではなく点で見せていることになにかしらの意図があるような感じがしますし、インターフェース(ボタンなど)が小さく控えめに配置されているのもおそらく狙ってそうしているんでしょうね。
展覧会は7つのセクションに分かれていますが、それぞれにコンテンツも充実、見ごたえがあります。
いっとき、データ可視化やビッグデータみたいなキーワードがバズワードとして流行していた頃、ポイントクラウドもすごくよく見かけた時期がありました。
いまは Gaussian splatting などがまさにそういう状態かなと思うのですが、いまあえてポイントクラウドでやっているというのもなんか個人的にはおもしろいなと感じます。
見ていてもけして時代遅れな感じは(少なくとも個人的には)しませんし、内容も充実していて普通に見応えのあるコンテンツだと思いました。
ぜひチェックしてみてください。