
波打つような動きで空気感を上手に演出した Houmahani Kane さんのポートフォリオサイト
R3F を活用した作品づくり
今回ご紹介するのは、パリを拠点に活動されているフリーランスの開発者 Houmahani Kane さんのポートフォリオサイトです。
作例を見ると、主に React three fiber などを駆使して 3D の作例を多く手掛けているようです。
どの程度、プリミティブな CG の知識があるのかまでは今回のサイトを見てもわかりませんでしたが、アイデアというか着眼点が面白いものが多くて参考になりますね。
リンク:
Houmahani Kane - Creative Developer
やさしい触り心地
今回のサイトはポートフォリオサイトに該当すると思うのですが、仕事で作った案件を紹介しているというよりは、実験的な作例へのリンクを 3D を用いて印象的に見せている、という感じの内容です。
いずれの作例も React three fiber を用いたものとなっていて、モダンな作りです。
トップページは横方向に要素を動かすことができるようになっています。
サムネイル画像がゆらゆらと柔らかい布のように動きながら浮いているのですが、それをクリックすると新しいタブが開いて作品を触ることができるようになっています。
CG の技巧的に優れているとか、シェーダエフェクトとしての品質が高いとかっていうよりは、どちらかというとアイデアやインタラクティブな操作のおもしろさを感じるものが多いです。
実験的な作品が多いので、なかには GUI が付与されているものもあります。
いずれの作品もなにかしらインタラクティブにユーザーが干渉できる部分があり、すごく丁寧に作られていますね。
神経衰弱のようなちょっとしたゲームとして遊べるものもあります。
大規模な案件の実装例が掲載されているというわけではないのですが、小さくまとまった完成度の高い作例ばかりで参考になる点も多そうです。
これはけして悪口ではなく書くのですが、WebGL や 3DCG の原理がいまいち理解できていなくても、現代では WebGL 製のウェブサイトを比較的かんたんに作ることができるようになってきています。
こういった新しくモダンなエコシステムを上手に活用して開発できるということは、ある意味で、CG の原理を理解していることに引けを取らない価値があるよなということを、今回のサイトを見ていて思いました。
AI がどんどん進化していくこの時代、プリミティブな知識が無駄とはまったく思いませんが、技術を活用しながら質の高いアウトプットを重ねていくことの大切さを感じました。
ぜひチェックしてみてください。