
ユネスコが公開している盗まれてしまった文化財をテーマにしたバーチャル博物館がおもしろい
WebGL だからこそ実現できたこと
今回ご紹介するのは、ユネスコが公開しているウェブサイトで世界中の盗難や盗掘されてしまった美術品や文化遺産をまとめているおもしろい事例です。
盗まれてしまった文化遺産は、当然盗まれてしまっているのでその現物を見ることができません。
そこで写真や証言を元に 3D データを作り、それをウェブ上で閲覧できるようにしているもの、ということみたいですね。
リンク:
UNESCO Virtual Museum of Stolen Cultural Objects
背景や物語についても理解が深まる
今回のサイトのコンセプトは先に述べたとおり盗まれてしまった文化財です。
こういった問題をより身近に感じてほしいといった思惑もあるのだと思いますが、そもそもこうして失われてしまった文化遺産があるということ自体、日本だとあまり実感しにくい事柄かもしれませんね。
もちろん、古代エジプトの遺跡などがテレビで特集されればそういった話は見聞きすることがありますが、こうしてたくさんの事例がまとめられているといろいろと考えさせられてしまいます。

サイトのイントロ部分は動画になっており、見た目は CG なので WebGL と錯覚する向きもあるかもしれませんが、この上のスクリーンショットのシーンまではイントロの動画ですね。
上のスクリーンショットの場面からは、WebGL のリアルタイムなグラフィックスなのでカーソルを動かしたりすると反応しますし、パーティクルの表現など立体的な広がりを感じる演出もされています。
このホーム画面には大きく3つのセクションへの入口が用意されていて、それぞれに内容の異なるコンテンツが用意されています。

ホーム画面における正面の位置、Stolen Cultural Objects Gallery では、さまざまな盗難被害にあってしまった文化財を見ることができます。
ある程度まとめて提示される感じのビューがまずあって、そこから個別に、1つ1つのオブジェクトを選択して詳細を確認することも可能です。
掲載されている情報量もかなり多くて、普通に好奇心が刺激されます。
この手の遺産や文化財みたいなものが好きな方であれば、たっぷり楽しめるのではないでしょうか。


日本で暮らしていると、少なくとも日常的には文化財が盗難されたという事件に出会うことがあまりないですよね。
でもおそらくグローバルに視点を広げてみると、現在進行系の問題でもあるのかなと考えてしまいました。
そもそも文化や歴史って、それ自体が現在進行系でどんどん積み上がっていくものですし現代人だからといって過去のことだからと目を背けるのは、あまりいいことではないのかもしれません。だからこそ、ユネスコはこういった取り組みをしているんでしょうね。
WebGL の事例としては丁寧に実装されていると思いますし、コンテンツとしても充実の内容です。
ぜひチェックしてみてください。