
献血の様子を正しく理解してもらうための Steve Meredith さんの個人制作プロジェクト
すごくクリーンでシンプル
今回ご紹介するのは、Steve Meredith さんという開発者さんが個人で制作された献血に関するウェブサイトです。
なにかの企業や組織に関する案件というわけではなく、個人で献血という活動を啓蒙する意味で作ったものみたいなんですが、その動機がまずめちゃくちゃいいですよね。
献血が実際にどのように行われるのか、そのプロセスを 3D を上手に活用して表現しています。
リンク:
Blood Donation - What happens when you give blood?
あえてそんなに動かしていないのかも
今回のサイトの 3D 表現は、正直に書くと全然派手さみたいなものはありません。
演出として凝っている部分というのはむしろほとんどなく、どちらかというとシンプルな演出に終始しています。
ややもすると、これってある種の手抜きや作り込みの甘さみたいに感じるひともいるのかもしれないなって思いますが、個人的にはこれはむしろ優れたデザインであるようにも感じます。

俯瞰する視点で描かれるシーンでは、車が走っていたり、登場人物が歩くようにモーションしたり、ある程度は控えめに動くものがあります。
しかし一方で、各場面ではほとんど静止画のようにシーン内のものが動かないような箇所もあり、このあたりも一見すると手抜きっぽく見えてしまいそうな気もしますが、むしろ意図的にこういうふうにしているのではないかなという感じがします。
インタラクティブに、あるいはアニメーションして動くようになっていないのであれば、それって静止画と同じ効果しか得られないじゃん、みたいな感じに捉えることもできますけれども、あえて無駄に動かさないことで本当に伝えたい情報に素直に注意が向くようになっているように思いました。

ここで書いている「あえて動きを制限しているのでは」というのはあくまでもわたし個人の憶測であって、ご本人がそう話しをされているわけではありません。
ただ 3D シーンの色使いや、採用されているモーションのトーン、そして 3D モデルの造形などを見ても、これは意図的にこういうタッチで演出しているだけなのではないかなという感じがします。
献血に行くのはなんか不安だな、というその気持を解消することが目的なわけですから、むしろ派手にエンタメのように演出する必要はないんですよね。

エンタメのようにする必要はない、とは言っても、可愛らしいポップな雰囲気というのはある程度計算されている感じがして、なんか見れば見るほどいろんなことを考えてしまう事例だなと思いました。
3D 表現としては、全然奇抜なことはしていません。
むしろ、WebGL の開発経験がある人や昨今雨後の筍のように湧いている AI 驚き屋の人からしたら、いっそ古臭く感じてしまうかもしれないようなシンプルな内容ですが、サイトの目的から考えればむしろ好ましい、ステキな実装例だと個人的には感じました。
ぜひチェックしてみてください。