3D プリント用のデータを共有する Thingiverse に見るちょっと面白い WebGL 活用法

doxas : 2017-04-02 14:06:10

3D プリンターを持って無くても見て楽しい

今回ご紹介するのは、3D プリンターなどで出力することのできるデータを、オンラインで共有・投稿できるウェブサービスです。

Thingiverse は非常に有名なサイトなので、もしかしたら 3D プリンターに興味のある方は既にご存知かもしれません。

このウェブサービスには、キャプチャ画像などと共に実際にデータをブラウザ上で WebGL によりインタラクティブにプレビューする機能があります。また、実際のサービス内容とはまあ関係ないのですが、ちょっと面白い WebGL の使われ方をしているところもありますので、ご紹介します。

データは自分でダウンロードして出力可能

今回のウェブサービスの基本は、何と言っても 3D プリントです。

あくまでもそちらが主題なので、WebGL を使っているというのはその利便性ゆえにであり、WebGL が主体のサイトというわけではありません。

3D プリント用のデータは当然ながら立体的な構造を何かしらの方法で記述したデータなので、ブラウザ上でも WebGL を使えばプレビューできるわけですね。

このサイトではきちんとしたライセンスの表記などもあるので、無差別にデータを配信しているということではなく、健全・公平に、広く 3D プリントに興味を持っている人たちがその作品をシェアできるように、このようなサービスが提供されているのでしょう。

ご覧のように、サイト内にはキャプチャ画像のほか、実際の形状を WebGL でプレビューするためのビューアが提供されています。

Like やコメントの機能などもあり、さながら 3D プリンタ用データの SNS といった感じです。

データはライセンスによるとは言え、普通にダウンロードして利用することができるので、そういったデータを実際に出力できる 3D プリンターを持っている方であれば、本当に眺めているだけでもとても楽しいサイトなのではないでしょうか。

私のように WebGL のような 3DCG 畑の人間であっても、やはり興味深く眺めることができます。

たとえば以下の画像のデータなんて、実際に WebGL で CG としてある程度真面目に光源計算してやったら、同じ結果になるんだろうなと思いながら見てみると、とても興味深いですね。

また、このウェブサービスは WebGL を活用しているシーンというのがもうひとつあって、これがまたなかなかにユニークです。

どういうことかと言うと、いわゆる Not Found の 404 ページが、なんと WebGL 実装になってるんですね。

こういった WebGL の使い方は珍しいです。

わざわざ工数のかかる WebGL 実装を、このような見られるのかどうかもわからないページに仕込んでしまうというのが、なんとも粋ではありませんか。

3D プリンタで出力したパーツのようなオブジェクトが空から降ってくる 404 ページ。

3D プリントのジャンルは、同じ立体的なデータを扱うジャンルと言う意味では WebGL と同じ側面があるものの、そのユーザー層や、立体データの使いみちという意味では、かなり WebGL とは距離のある分野かなと思います。

それでも、ウェブブラウザを通して提供されるサービスであればなおさら、やはり WebGL との親和性はとても高いことも間違いありません。

実際にデータを 3D プリンターに入力しなくても、まずは好きな視点から自由に観察できる WebGL のビューアはとても便利です。

また洒落の利いた 404 ページも、なかなか面白いですよね。

このサイトを見ている方たちには、あまり 3D プリンターを持っているという人はいないかもしれませんが、普通にサイトを眺めているだけでもとても面白いと思います。

ぜひチェックしてみてください。

リンク:

Thingiverse - Digital Designs for Physical Objects

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