これが世界最高峰の GLSL シェーダデモか! 質感にもこだわりを感じる驚きの GLSL 作品 Snail がすごい!
並の PC では滑らか再生は難しい
今回ご紹介するのは、ShaderToy に投稿された驚きの GLSL シェーダデモ作品です。
当サイトではこれまでにも ShaderToy の作品をご紹介したことがありましたが、正直言って、あのサイトには驚きのデモが本当にたくさんあります。そんな中でも、今回のデモには一種突出した、よくわからんけどとにかくすごい感 がありますね。
この作品を投稿したのは、なんと ShaderToy の生みの親である iq さんです。彼はレイマーチングに関する多くの文献を公開するなど、この界隈ではかなり有名なエンジニアです。
質感も見事なカタツムリ!
今回の作品には Snail というタイトルがつけられています。
デモを見れば一目瞭然ですが、カタツムリの姿を見事に再現した意味不明すぎるシェーダデモになっています。
まず驚くのは、シーン全体でうまく整合性をとってまるで実写映像のように見えるほどの、高い質感を表現している点だと思います。
画像でも、その精彩さが伝わってくるのではないでしょうか。これがリアルタイムに GLSL で描画されるというのですから本当に驚きます。
実際には、もちろんこれは写真などではなく、いくつかのテクスチャなどを駆使しながら、背景から葉っぱや水滴、カタツムリ本体に至るまで、全てをシェーダで描画しています。
普段私が家で使っているノート PC は、申し訳程度にグラボを積んでいるんですが、それでも数 FPS しか出ないという驚愕の高負荷コンテンツです。
もしかすると、MacBook Air に代表される軽量なラップトップなどでは、再生がそのものが難しいかもしれません。できるだけ、ハイエンドなマシンで閲覧したほうがアニメーションも滑らかに、いい感じで再生されると思います。
デモページに掲載されているコードを見ると、その中にコメントで参考にした文献やページなどの URL が記載されている箇所もあります。
上の画像にあるように、渦を巻くような模様を描き出すアルゴリズムをうまく利用し、これによりカタツムリの殻を描画しているのでしょうね。
凡人が見れば、上の渦を巻くような模様が何に使えるのかなんて、なかなか想像できません。しかし天界の住人がこれを見ると、今回の作品のようなものを思いつくのかもしれません。なんにしても、やはり発想やインスピレーションは普段から大事にしたいものです。
若干カタツムリに寄ってキャプチャしてみたものが上の画像です。
日光に照らされ、少し体が透けたような表現になっているカタツムリさん、あるいはその体表の湿ったような質感など、実に見事ですよね。
実は先だって、なんと今回のこのデモの制作過程をキャプチャした動画が作者本人によって公開されています。
こちらはかなり貴重なメイキング映像だと言えるのではないでしょうか。
レイマーチングも究極まで極まってくるとこんな感じになっちゃうんですね。しかもそれが、専用のアプリケーションなどを介さず、直接ブラウザで実行できてしまう。一昔前には考えられなかったような、驚きの体験だとあらためて感じます。
GLSL でレイマーチングを行いつつ、シェーダだけで三次元表現を行う今回のデモ。その界隈の最先端、最高峰に位置する、見事なシェーダだと思います。
負荷がとても高いので、閲覧にはちょっと注意が必要ですが、その完成度は一度見ておいて損はありません。ぜひご覧になってみてください。