100 光年を超える遥かなる旅路! 宇宙とラジオをテーマにした WebGL デモが壮大でとてもよい!
光速で電波と共に旅に出よう
今回ご紹介するのは、ちょっと変わった宇宙系の WebGL デモです。
地球や宇宙というテーマは、WebGL 界隈では比較的ありふれています。そんな宇宙系のデモのなかで、今作はちょっと違った雰囲気を持った面白いデモに仕上がっています。
地球から発せられたラジオの電波……その進んでいる距離を踏まえて地球を中心とした宇宙空間を旅していきます。当然、昔に発信されていたラジオの電波ほど、地球からより遠いところを飛んでいるはずです。
そんなふうにして独自の視点で宇宙に思いを馳せるデモとなっています。
そもそも電波はどのくらいの速度で飛ぶのか
ラジオの電波は、当然のごとく電波の性質によって飛んでいきますので、その速度は光の速さ、つまり光速です。
今回のデモは、2015 年を現在として、光速で電波が飛んでいくことに合わせてシーンや再生される音楽が遷移していく、面白い試みがなされています。
スタート地点は、もちろん地球です。
キャプチャ画像ではちょっと見づらいと思いますが、画面の下のほうに、現在何光年分進んだのかや、そこから逆算して何年のころのラジオの電波なのか、などが表示されるようになっています。
サウンドが再生されるようになっており、当時のラジオで配信されていたであろう楽曲が、次々と世代を追うごとに変化していくようになっています。ぜひ、音が出せる環境でご覧になってみてほしいですね。
5 光年ほど進むと、こんな感じに。地球も太陽も……見えない……
なんの操作も行わない場合、ある程度の速度で、自動的に時間が経過していきます。
ホイール操作を行うことで、戻ったり進んだりを自在に調整することが可能です。
さらに、画面左側には、目盛りのようにして数字が並んでいるのですがわかるでしょうか。この部分をドラッグすれば一気に時間軸を進めることもできます。
30 光年ほど進んだところではこんな景色に。
時間が経過していくと、徐々に画面内がにぎやかになってきます。サイト内の注意書きによると、これらの目に見える恒星は必ずしも厳密な大きさや光の強さで描かれているわけではないようです。
しかし、十分に雰囲気が出てます。
さらにどんどん時間を進めて行くと、星雲のようなものや、ガス状の靄なども見えるようになってきます。50 光年ほど進めたところが以下のような感じに。
正直なところ、今回のデモは静止画で見てしまうとちょっと味気なく感じるかもしれません。自分自身で操作すると、その壮大な時の流れと、途方もない速さで移動する光の性質にびっくりすると思います。
また、厳密なことを言うとラジオの電波はあまり遠くまでは届かない……というかノイズだらけになってしまうみたいです。当り前と言えば当たり前ですが、そんなノイズだらけの電波であっても、宇宙のどこかで、誰かが聴いているかもしれません。
ラジオという切り口で、見た目だけでなく耳でも楽しめるコンテンツになっており、とても完成度も高く、非常におすすめのデモになっています。
ぜひ、チェックしてみてください!