リュック・ベッソン監督が指揮を執る「欧州最大級の映画」の予告サイトで体験する WebGL デモ!
舞台裏に入れる特別なチケットがゲットできる
今回ご紹介するのは、BNP というヨーロッパの金融大手グループと、リュック・ベッソン監督がタックを組んだ超大型の映画プロジェクトに関するサイトです。
どうやら欧州で最大級の規模になる映画のプロジェクトのようで、今回のサイトはその舞台裏に招待される特別なチケットをゲットすることができる、ゲーム方式の告知サイトのようです。
映画そのものは完成までまだまだ時間がありますが、そのサイトの雰囲気はこの映画が宇宙をテーマにした壮大なものになるということを、とてもよく伝えてくれているように感じます。
ミッションをクリアせよ(ちょっと単調だけど……)
このサイトは WebGL を使った簡単なゲームに挑戦することで、チケットの抽選において当選率を上げることができる仕組みになっているようです。
ゲームに挑戦しなくても、ダイレクトに抽選に申し込みができるような短縮ルートもサイトには用意されていました。
私の目的はチケットではなくて WebGL デモのほうだったので、もちろん最初からゲームのほうを選択。しかしゲームと言っても、あまり本格的なものではなく決まった手順をこなしていくだけの、比較的単調なものとなっています。
まず目を引くのは、とても美しく再現された宇宙空間の描画です。
レンズフレアのような光の模様が実にリアルに描かれていますね。背景となる宇宙空間はキューブマップだと思いますが、パッと見た印象はまさに広大な宇宙空間そのものといったかんじで、とてもよくできています。
ただ、その割にはものすごくレンダリングの負荷が抑えられていますね。これは、ビジュアル面の演出を工夫することで、負荷の高い計算を極力させずにシーンを作っているためだと思います。(たとえばあまり凝ったライティングなどは行っていないように見えます)
ワイヤーフレームやブルームのような表現もとても雰囲気にマッチしており、近未来的な映像として見事に仕上がってますね。
ゲームは簡単なルールで進行するようになっていて、おおまかに言うと、対象となる3つの星をスキャンしていくような感じです。
実際に星をスキャンする際には上の画像で示したように、星全体を覆うようにワイヤーが広がっていくアニメーションが実行されます。効果音も、いい感じです。
映画の舞台裏に入れる特別チケットは、恐らく抽選で応募者の中から誰かが選ばれるのだと思いますが、このゲームはその確率を上げることができるものになっているようで、画面の右上にあるチケットの欠片を、ゲームをしながら完成させていきます。
3つの星のスキャンをどんどん進めていくと、チケットの欠片がひとつひとつ有効化されていき、最後に応募者の情報を入力するためのフォームが出てきます。
ひとつ目のチケットの欠片をゲットした様子。
今回のサイトは見た目のリッチさの割に本当に負荷があまり高くないというところが素晴らしいですね。
たぶん、最低限のライティングだけを行いつつ、うまくビルボードを使って光の演出を加えているんじゃないかなと思うのですが、あまり高性能なマシンでなくても、比較的するすると動作しそうな感じがしました。
宇宙空間に散らばる岩石なんかも結構な量を描画しているように見えるんですが、ここまで軽いというのは本当に驚きました。
嘘かまことかはわかりませんが、公式のアナウンスによれば、欧州で歴史上最大級の規模の映画になる予定なんだそうで、撮影が始まってまだ数ヶ月の今の段階で、既にこれだけのサイトを用意していることから考えても、気合いが入っているというのは間違いないのかなと思います。
現時点でこのサイトの仕上がり度であれば、公開が近づくにつれ、今後もリッチな WebGL 製のサイトがどんどん作られていく可能性もあると思うので、そう考えるととてもワクワクします。
映画関連では、スターウォーズ系の WebGL デモをよく見かけます。こちらの映画も宇宙系ですし、今後に期待したいところです。
非常に負荷が低く、実装例としても参考にできる点は多いように思います。ぜひチェックしてみてください。
リンク:
BNP Paribas is partnering on Luc Besson's next movie, Valerian and the City of a thousand planets