廃退的、そして近未来的な雰囲気が素晴らしいドイツメディアのアートワークサイトがすごい
モノクロなのにすごい迫力
今回ご紹介するのは、WebGL 作品としては珍しいドイツ製のウェブサイトです。
しかも、このサイトを配信しているのはドイツのメディアのようで、どれほどの知名度のメディアなのかはわかりませんが、1977 年からの歴史を持つ組織のようです。
絵画的な部分と、WebGL ならではのリッチなエフェクトが複雑に組み合わせられたこのサイトは、一種のアート作品として見てもとても素晴らしい出来栄えだと思います。
ただ、私の読解力ではこのサイトがなんのために作られたものなのか、その背景まではよくわかりませんでした。なにかの節目に作られたアートワーク作品なのかなと思いますが、もしわかる方いたら教えてほしいです……
どこか古典な風刺調だが新しい表現も感じる
今回のサイトはその背景がよくわからないのであまり詳しく解説するようなことは書けないのですが……
その表向きの映像としての迫力は、日本人にも十分に魅力的に映るのではないでしょうか。
私個人はドイツについてあまり詳しくはないのですが、どこか社会を風刺するかのような、鋭い感性をどこかに宿した、そんな作品のように見えました。
描画は一見するとたくさんの画像を使っているだけに見えるかと思いますが、WebGL をふんだんに使っています。文字の部分の描画も WebGL でレンダリングしていますね。
インフォメーションを表示すると普通に白いフォントで文字が出てきますが、マウスカーソルを激しく動かすと、まるで砂が風に飛ばされて消えていくかのように、文字がさらさらと崩れていきます。
こういった細かい部分まで WebGL で作られており、雰囲気に統一感を生み出しています。
サイトはおおまかに 10 のシーンに分かれており、マウスをドラッグ操作することで、次々にページを切り替えていくことができるように作られています。
ページの遷移は上下に行うようになっていて、マウスボタンを押してそのまま下に向かってドラッグすると、次のシーンに進むことができます。
各ページには必ず何かしらのインタラクションが仕込まれているので、マウスを揺さぶるように動かすと、音や映像に変化が起こるのを感じることができると思います。
ひとつひとつの絵としての雰囲気が、本当に素晴らしくて、廃退的な世界はまるで何かのゲームのワンシーンを見ているかのようです。
後半のシーンのほうになると、なにやら怪し気な機械も現れ、瞬時にひよこが鶏に成長するなど、未知の技術のようなものまで登場します。
その手を握ったその先にあるものとは……?
一応英語版のサイトも用意されているのですが、やっぱりそちらを見てもいまいちなんのサイトだかわかりませんでした。英語力が無いと、ダメだなあと反省しました……
しかし、本当にサイトの雰囲気が素晴らしくて、ひとつひとつのページをめくるたびに盛り上がっていく映像と、それに合わせるように迫力を増していくサウンドによる演出が一体となり、よくわからないまま心拍数が上昇していくのを感じました。
シェーダを使って光やパーティクルの表現を行うことで、単なる絵としての作品を超えた領域に踏み込んでいるなと思いました。
とてもかっこいいサイトなので、みなさんもぜひご覧になってみてください。