WebGL でリアルな自動車モデルをレンダリングする Car Visualize にハイクオリティな新バージョンが登場!
WebGL におけるリアルさの探求
今回ご紹介するのは、以前にもご紹介したことがある、Car Visualizer の新しいデモ作品。
以前紹介した作品でも、非常にリアルな車のモデルがとても美しくレンダリングされていましたが、今回はそれをさらにパワーアップさせたような感じになっています。
3D モデルはより詳細に、頂点数を増やしたものに変更されているように見えますし、質感表現も実にいい感じに仕上がっています。
三種類の高級車を見比べよう
今回のデモは、頂点数の多いモデルを使っていることや、細かなところまでかなり質感にこだわっているからなのだと思いますが、ちょっとロード時間が長めになっています。
待たされるのはちょっと嫌だなあと感じるかもしれませんが、待ち時間にも思わず納得してしまうような、WebGL としてはかなりディティールの細かい、美しいビジュアルを見ることができます。
WebGL の場合はパフォーマンスの限界がネイティブで描く 3DCG と比べるとどうしても低くなってしまうので、リアリティとは異なる表現を突き詰めていくことが多いと思います。その点、今回のデモなんかは、どちらかというとリアルさを追求しているという感じがして、ある意味では、ちょっとめずらしいタイプなのかなと感じますね。
ボディ部分に対する周囲の風景の映り込みなど、見た目がかなりきれいに仕上がっているのが画像でも伝わってくるのではないでしょうか。
金属の部分とタイヤなどのマットな材質の部分との違いなど、細かいところまで質感にこだわって描画されているのがわかります。テールランプなどの表現が難しいような部分でも、近くまで寄って見てみても違和感をあまり感じないのはすごいなあと思いました。
また、画面の右端にはメニューが隠れているので、これをクリックして引っ張り出してやると、車種を変更したり、色を変えたりといったカスタムができるようになっています。
マスタングの無骨な雰囲気がよく出てますね。
選択できるボディカラーなどは車種によって異なっており、同じ白系であっても、少しだけ風合いが違っていたりします。
このあたりは WebGL で細かな違いまで表現するのは難しいのかなと思いますが、今回のデモはかなり健闘しているのという感じがします。
また、あまりズームすることはできませんが、内装なんかも違和感なく、見事に描画されているように見えますね。
ブランドイメージを大切にする、車や宝飾品、バッグといったような、比較的高級な商品の場合は、こうやって三次元化するときにもその質感がとても重視されるのだと個人的には感じました。
あえてローポリゴンで見せたり、エフェクトを盛ることでビジュアルを派手にしたりといったような、ゲームやエンターテイメントで使われる技法はいかにも人目を引きます。しかし今回の場合は、いかにリアルに描画されているかということがメインテーマなのでしょうね。それでも WebGL だときつい場合が多いとは思いますが……
このデモの場合は、ポストエフェクトのたぐいは掛かってないように見えますが、それはそれで、意図した通りの結果なのかもしれませんね。その分、さっぱりとした印象のレンダリングになっていますが、けして迫力がないというわけでもありません。
とてもリアリティにあふれた、見事なデモだと思います。
ぜひチェックしてみてください。