それはまるで宙を舞うフォトグラフ! Jonas Eltes 氏の静かで美しいポートフォリオサイト
静けさを湛えた美しいサイト
今回ご紹介するのは、インタラクティブデザイナーでありアーティストでもある Jonas Eltes さんのウェブサイト。
彼はスウェーデン生まれのデザイナーさんみたいですが、デジタルなものだけでなく、時にはアナログなアイテムも取り入れつつ、様々な表現に挑戦されている方のようです。
生粋のエンジニアというわけではないためか、ウェブサイトには特に複数のデモがあるとか、そういったことはありません。
しかし、非常に細かいところにちょっとした面白い演出が入っていて、思わずそのセンスに脱帽しました。
小さな、しかし面白い表現に惚れた!
今回のサイトは、一点ものといいますか、シーン遷移を伴って別のデモに切り替わるとか、そういった演出は一切ありません。
ページ上に最初から表示されている部分だけが、このサイトの全てです。
そのシンプルさが、逆にとても洗練されたカッコよさのようなものを演出しているように感じられて、すごく心地よい気分になります。
ページの中心には、板ポリゴン上に画像を貼り付けただけのシンプルなオブジェクトが、ふわふわと浮かんでいるようなシーンが描画されています。
これを殺風景と取るか、それともかっこいいと取るか、人によって感じ方は違うかもしれません。
個人的には、画面の周囲にある余白部分も含めて、全体的に隙間をうまく利用したシンプルなデザインはとてもかっこいいと感じました。
3D シーンは、一応マウスホイールによるズームインやズームアウト、ドラッグ操作によるカメラの位置の変更などが行なえますが、それ以外に特別な操作方法などはありません。
ただ、浮いている写真のような板ポリゴンは、マウスクリックの座標と常に衝突判定を行っているようで、立体で表示されている画像をクリックすると、それがまるでリンクであるかのように、画面の中央にそれらを説明するテキストが表示されるようになっています。
なかなかこのあたり、凝った作りになっていますね。
また、実はそれ以外にも、このサイトのデモには言われなければ気がつかないかもしれないような、小さな小さな演出が隠されています。
これはそのまま答えを書いてしまうのはちょっと野暮かもしれないとは思いつつ……
ちょっとヒントだけ。
たくさん浮かんでいる写真のなかに、ひとつ、About 的な自己紹介文章が表示される写真があります。
恐らく、ここに写っているのが製作者の Jonas Eltes さんなのだと思いますが、これを実際にサイトに行って、よーく観察してみてください。
個人的には、こんな誰も気が付かないかもしれないようなところによく演出入れたなと思いました。下手したら、私も見逃していたかもしれないくらいの、ちょっとした演出です。
自分の顔に向かって強烈なライトを当てているこの写真。
いったいどんな気持ちや、思いが、そこには隠されているんでしょうか。
あまりにシンプルな表現のなかに、ほんの少しだけ、面白い演出が仕込まれている……なんとも遊び心に溢れた、すごいポートフォリオサイトだなと個人的には思いました。
こういう表現のセンスって、磨こうと思って磨けるものなんでしょうか。私は実装しかできないので、本当にすごいなと感じました。
ぜひみなさんもチェックしてみてください。