WebVR 対応のゲーム風コンテンツで映画の世界観を再現! この夏公開の映画 Dunkirk のティザーサイト
映画の雰囲気をそのまま再現!
今回ご紹介するのは、撤退戦をテーマにした映画 Dunkirk のティザーサイトです。
こちらのサイト、こう言ってはなんですがめちゃくちゃお金が掛かってそうな感じの仕上がりになっています。WebGL + WebVR の本格的な CG コンテンツもそうなのですが……全体的にビジュアルに対するこだわりが半端ではないです。
WebVR を用いることで先端的な取り組みにも挑戦しているところがまた、並々ならぬ気合いを感じさせますね。
雰囲気重視で重さはある程度妥協かな?
今回のサイト、本当にまあ気合いが入っていて、最初のイントロ部分こそ動画なのですが、それ以外のところは実にしっかりと作られています。
私は PC でしか閲覧していないのですが、そこそこ重そうなリソースを結構大量に使っており……ビジュアル面は本当に圧倒してくるような迫力があります。
最初にいくつかの選択フェーズなどがあり、それらの手順を消化するとゲーム風の WebGL コンテンツがスタートします。
こちらは WebVR にも対応しているというかたちなので、360 度の全ての方角を見渡すことができます。
退却するときの戦いをテーマにした映画だけあって、どこか廃退的な雰囲気がことさらに強調されています。ビネットがかなり強めに掛かっているので、シーン全体がかなり暗い色調なんですが、これはこれでテーマに合っていると思います。
掲載しているキャプチャ画像は、兵士が海に浮かぶ味方の船へと進んでいるときの様子を、VR 型のコンテンツで表現したもの。
普通に WebGL のコンテンツとして閲覧しているときはマウスのドラッグ操作によって視点を変更することができ、注視している方向に兵士は勝手に歩いて行くような仕組みになっています。
また、地面に赤いラインが浮かび上がってきたときは、そこに砲撃がやってくるという合図なので、視点を動かしてうまく退避しましょう。
ご覧のとおり、爆撃を加えたあと飛び去る敵機などもしっかりと描かれます。
よーく観察してみると、舞台となっている海岸には飛行機の残骸や倒れた兵士なども見受けられ、オブジェクトの数は結構多めです。
また、炎や煙、あるいは水面や投光器の灯りなど、負荷をある程度押さえながらも必要なパーツは省略せずに描かれている印象です。これにより、フォトリアルということではないのですが、世界観がかなりリアルに描き出されている感じがしますね。
緊張感のある映像として、楽しむことができるでしょう。
今回のサイトはかなり気合いの入った実装になっている反面、リソースのダウンロードなどに結構な時間を必要とします。安定した通信環境と、そこそこハイスペックなマシンでの閲覧をおすすめしたいところです。
今回のサイトくらいの規模になると、本当に PS2 世代くらいのゲームに並ぶような、本格的な CG がブラウザ上で展開されていて驚かされます。
音と、映像と、インタラクティブ性によって、ウェブの表現がどんどん別のものへと変わっていく、そんなことを感じさせる内容なのかなと思いました。
反面、重すぎるリソースや、VR 対応したことに対してどれくらいのユーザーが恩恵を受けられたのかを考えると、なかなか難しい部分もまだまだ多いなあとは正直感じてしまいます。しかし、だからといって誰かが前に進んでくれなければ、その技術が有用なものかどうかもわからないわけですし、今回のようなサイトの存在はとても貴重なものだなとも思いました。とてもじゃないですが、個人ではなかなかこういったもの作って出していくのは、難しいですしね……
非常に手の込んだ、高品質なコンテンツとなっています。
ぜひチェックしてみてください。
リンク:
DUNKIRK – Experience Dunkirk Site – In theaters July 21, 2017