コロナウィルスに関する統計データをリアルタイムに取得し描画するちょっとショッキングな WebGL コンテンツ
現実をまざまざと突きつける
今回ご紹介するのは、コロナウィルス感染症に関連したウェブサイトです。
フリーランスのイラストレーター @FancyBoyEpic さんが制作されたもののようですが、作者さんの強い思いが込められたウェブサイトになっており、かなり直球で、ちょっとショッキングな内容になっています。
ネタばらしのようで恐縮ではありますが、具体的にはコロナウィルス感染症による死者数が思いっきり可視化されます(グロい表現などはありませんが……)ので、もしそういうのが苦手だという方は気をつけてください。
統計データはその時点でのリアルタイムの情報を取得して利用しているようです。
リンク:
警鐘を鳴らす意味も込められている
今回のサイトの About を見ると、世界中でコロナウィルス感染症による危機的な状況が続く中で、それでもなお、人々がコロナウィルス感染症に関する統計的なデータを軽視してしまっているのではないか、ということがこのサイトの主張したいことの骨子のようです。
そのような統計データを視覚的に確認できる状態へと可視化することで警鐘を鳴らしたい、という意図なのだと思います。
実際、私個人の感じたことで恐縮ですが、今回のサイトを見てちょっとギョッとしたというか…… 心に響くものがありました。
3D シーンの中心には、一本の枯れた樹木と子供のような容姿の人物モデルがあります。
この世界の中心にある樹木の周囲は一面が水に覆われています。どこか、日本の文化で言うところの黄泉の国みたいな風景ですが……
画面の下にあるドロップダウンリストを使って国や地域を指定してやると、風景が一変します。
たまたま、この記事のためのキャプチャ画像を撮影したときの日本(Japan)を選択した時の様子が以下です。
どうでしょう……
いままで単に水面が広がっていただけだった世界に、唐突に棺桶が現れます。
しかもそれらは水平線の方までズラーッと並べられており、単なる数値で見るのとは全く異なる印象を見る人に与えてくれます。
メートル表記で高さが書いてあり、なんとなく嫌な予感がしつつも恐る恐る USA を選択してみると……
どうやら、アメリカの方は州ごとに細分化されているようで、手続きが1つ多くなっていました。アメリカを選択したあとさらに州を選択してやると、その地域の数値が可視化されます。
鳥瞰視点で見てみると、よりエグい感じになりますね……
今回のサイトは、非常に強烈なデータの可視化事例だと思います。
一般に可視化というと地図上にデータをマッピングしたり、グラフで描画してみたりということが多いのですが、こういう可視化事例は非常に珍しいですね。
実際、人間というのは単に数値を見せられただけでは現実を正しく認識できなかったりするんだな、ということをかなり克明に浮き彫りにしてくれる、そんなコンテンツだなと感じました。
ぜひチェックしてみてください。