フランスの飲料用天然水として有名な evian が公開した WebGL 製デジタルミュージアム(ただし跡地)
NFT を販売していたオンライン販売所?
今回ご紹介するのは、日本でも普通に売られているフランス産のミネラルウォーター evian(エビアン)の関連サイトです。
サブドメインにも nft という名前が入っていますし、サイトの内容を見てもどうやら NFT を販売していたウェブサイトの跡地みたいですね。
私が気が付いたのが遅かったからなのか、それともあっという間に完売してしまったのかはわからないのですが、現在はすべての作品が販売済みになってしまっています。休館日のイベント会場みたいな、独特な静けさが感じられるのが不思議な感覚です。
リンク;
こういうの今後流行りそうだな~ という感じがする作り
今回のサイトはおそらく画像(あるいは写真)を NFT で販売するという体裁だったのだろうなと想像します。
現在はすべての NFT が販売済みとなっており、すべての画像がまったく同じキービジュアルの画像に置き換わっています。
最近では世界的に名前を知られている企業や組織が NFT を販売する事例がニュースになったりしますが、エビアンもその流行に乗っかったということなんですかね…… すべて完売したあとの様子しか私は見ていないのでどのくらいの速度で完売したのかは定かではありませんが、20点ほどあったと思われる作品が完売しているというのもなんとも景気の良い話ですね……
ご覧のように、今回の舞台はエビアンの代名詞でもあるアルプスをイメージさせるロケーションです。
画面内には、パラパラと雪のようなものが舞っていますが、これはパーティクルで表現されたもので写真や動画ではなくリアルタイムに処理されています。
背景全体の風景は写真由来っぽいテイストですが、その中に建てられている建造物もベイクを駆使して極力リアル寄りな質感になるように調整されているように見えます。
階段の部分にはまるで蛍光灯や白い光の LED ライトのような光源があり…… とは言え、たぶん実際に光源として処理されているわけではなく単なるブルーム処理だとは思いますが、それなりに雰囲気がありますね。
ワールドの作り込みはめちゃくちゃ凝っているというわけではなく……
なんか妙な影が落ちていたりもしますし、そこまでテクスチャの解像度も高くないですし、お世辞にも品質が良いとは言えません。
ですが、あまりコントラストの強くない建造物になっているので、その分、掲載されている作品のほうがよく目立つよう工夫された演出なのかもしれません。
すべての作品が完売済みで、しかも完売した作品のところは同じキービジュアルになってしまうということもあり、イベントが終わったあとのちょっと寂しい感じが自然と滲み出して来ていて個人的にはちょっとおもしろいなと思ってしまいました。
こういうデジタル表現の場合でも、イベント終了後の哀愁というか、不思議な寂しい感じって出るものなんですね……
もともとのシーンづくりが静かな印象っぽいので、そのせいもあるのかもしれません。
WebGL 実装としてはめちゃくちゃすごいという次元のものではないかな~ とも思いますが、とは言え、見た目にはかなり気を配っているように思います。今回のサイトのレベルくらいの表現が普通に量産できる制作会社であれば、同じように「デジタルミュージアム的な WebGL 実装」はしばらく需要が多そうな気がするので、ビジネス的にはチャンスが多いかもしれませんね。
ぜひチェックしてみてください。