WebGPU を利用してレイトレーシングでエディタやビューアを実装した LGLTracer がすごい
最新版 Chrome で普通に動く
今回ご紹介するのは、todaylg さんが開発している LGLTracer というウェブアプリケーション実装です。
こちらはもともと WebGL と GLSL で実装されていたレイトレーシングを用いたアプリケーションだったものが、WebGPU に対応して Version 2.0 になったもののようですね。
ブラウザ上から実際の動作を確認することができ、簡易的なシーンの作成など、シンプルにまとまった小さなアプリケーションとして楽しむことができます。
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デモ版だが十分に楽しめる
今回のサイトで紹介されているエディタやビューアの実装は、おそらく現在はデモ版という扱いなのだと思います。
果たしてどれくらい長期的なプランがあるのか正直わからないところもあるのですが、個人で開発しているプロジェクトということもあって、すでにここまで完成しているだけでも本当にすごいと感じます。
公式サイトのトップページ部分にもシェーダによるトランジションエフェクトが仕込んであったりするのですが、エディタやビューアの実装と比べたら本当に簡単なものという感じですね。
ある意味よく見るやつ的なトランジションエフェクト
エディタやビューアは、WebGPU 版と WebGL 版が存在します。
WebGPU 版は最新の Chrome なら普通に動きますが、ウェブ全体の普及率や安定性の状況を考えれば、WebGL 版も高い存在価値があると思います。
以下のスクリーンショットは WebGPU 版のものですが、エディタのほうは実際にシーングラフに干渉することができるため、若干動作が重くなっています。エディットできる項目もすごく多いですね。
一方で、ビューアのほうはシーングラフを操作できない代わりに、それなりに軽量になっています。
glTF を単にプレビューしたいだけなら、こちらのほうがかなり動作が軽快ですし、素人目に見た感じは品質も十分に高いように思えます。
レイトレ界隈の方々から見るといろいろ言いたいことはあるかもしれませんが、少なくとも、いわゆるラスタライズ方式の WebGL レンダリングと比較すると圧倒的に写実的で、美しいレンダリング結果を楽しむことができます。
LGLTracer の作者さん、いったい何者なんだろうと思って調べてみたら、過去に個人のポートフォリオサイトを当サイトで紹介したことがある方でした。
今回紹介したサイトは LGLTracer の公式サイトということだと思うのですが、デモもいくつか用意されていて、レイトレーシング方式のレンダリングならではの美しい描画結果を楽しむことができます。
求められるマシンパワーはそれなりに高いので、モバイル端末などでの閲覧は避けたほうがよいかもしれません。
ぜひチェックしてみてください。