呪われた6つのエピソードを巡るインタラクティブ絵本風コンテンツ The Cursed Library がすごい!

doxas : 2024-02-27 12:38:46

コンテンツとしての完成度の高さ

今回ご紹介するのは、The Cursed Library というウェブコンテンツです。

直訳すると、呪われた図書館――といった感じの意味になるのかなと思いますが、その名前から連想するイメージが見事に 3D で表現されています。

画面の中央に配置された不思議な形をした本棚と、そのなかに散りばめられた6つのエピソードは、それぞれの完成度の高さも異常に高く、すごく見ごたえのある内容になっています。

リンク:

The Cursed Library

コンテンツの内容もすごく考えられている

今回のサイト、あまり言葉で説明される場面がなくて、閲覧者が独自に考察を巡らせながらコンテンツを楽しむという体裁になっています。

示されるのは、このサイト内に6つのエピソードが隠されているということだけで、ユーザーはそれらを探す楽しみと、見つけた喜び、そしてそれぞれのエピソードが何を語ろうとしていくのかを考察していきます。

実際のところ、3D シーン上での質感がかなり違うのでエピソードを見つけ出すことそのものは難しくありません。

正直、今回のサイトの場合はスクリーンショットを掲載するだけでネタバレになってしまいそうな感じがあるので……

わかりやすく示されているエピソード、ソファの上に置かれた本にまつわる部分だけを簡単に紹介します。

ソファの上におもむろに、意味ありげに置いてある本の部分をクリックすると、その本にフォーカスした視点にカメラがグッと動きます。同時に本が開かれ、中身が見える状態になるのですが……

これ静止画では伝えるの難しいのですが、本のなかの絵のような部分は 3D シーンになっていて、まるで本のなかにもう1つ別の次元(立体的な空間)が広がっているかのように描かれます。

このように、隠された6つのエピソードはそれぞれが立体的な空間を持つ、固有の 3D シーンとして描かれます。

そして、1つエピソードを選択すると、今度はそのエピソードの世界のなかにカメラがグッと入っていき、そのストーリーをカメラの目線で追いかけていくような感じですね。

個人的にすごく面白いなと感じたのは、エピソードのそれぞれは、カーソルの左右キーなどで場面を次々と転換していくことができるようになっていて、左にも、右にも、どちらにも自由に移動ができるんですよね。

言い換えると、左に進まなくちゃいけないとも示されないし、右に進まなくちゃいけないとも、示されないんです。

どちらのルートで見ていっても、また違った世界が見えてくる。そんな不思議な構成で各エピソードが作られていて、すごく手が込んでいます。

前から読み始めても後ろから読み始めても楽しめる絵本、というような感じで、見る人が自由になにかを感じ、想像する。そんな奥行きのあるコンテンツの内容になっていて、どこか文学的な感じもするウェブサイトです。

シーン全体がモノクロということもあって、より想像力を掻き立てられるような部分がありますね。色が塗られていないからこそ、想像する余地が広く残されている、そんなふうに感じました。

WebGL のコンテンツとしての完成度もすごく高いのですが、それ以上に、コンテンツとしての質、示されるものの含意とその広がり、純粋に1つの体験として楽しめるということの素晴らしさに打ちのめされる感じがあります。

ぜひチェックしてみてください。

リンク:

The Cursed Library

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