さまざまな形状の 3D モデルが登場するのに統一感はしっかり感じる Alliance Creative のウェブサイト
ビジュアルとコンテキスト
今回ご紹介するのは、クリエイティブエージェンシー Alliance Creative のウェブサイトです。
今回のサイトにはいくつかのページがあり、それぞれのページごとに異なる 3D オブジェクトが登場します。
それぞれのページごとにまったく形状の異なる 3D モデルが登場するのですが、どこか統一されたトーンが通底していて、見ていて安心感のある仕上がりです。
リンク：
Alliance Creative - The Agency Alternative
派手さよりも質で勝負
今回のサイトの WebGL 表現は、それほど派手さを重視したものではないと思います。
どちらかというと、そのページでユーザーに提示したいメッセージやコンテンツが持つコンテキストを上手にビジュアルにも落とし込んでいる、という感じが言葉としては適切な気がします。
スクロールに連動しながら 3D モデルが動いたり、テキストが表示されたりしながら進行していきます。
一見すると、すごくシンプルな形状の 3D シーンのようにも見えると思います。
そういう意味でも、造形や色などが派手という感じではないんですよね。
でも螺旋の中に描かれるラインが実は文字のパーティクルによって構成されていたり、ラインだけでなくときには面を持ったメッシュが使われていたり、見せ方のバリエーションが豊富で手が込んでいます。
また個人的におもしろいなと思ったのがそれぞれのページごとに異なる 3D モデルが使われているのにもかかわらず、一定のトーンが貫かれている感じがすることです。
これだけ豊富なシーンを用意しながら、それらが同じ雰囲気をまとっていて、結果的にチームや組織の色を上手に可視化しているようにも感じます。
画像やテキストを適切に配置し、コンテンツの伝えたいことがブレていないところもポイントが高いなと思いました。
WebGL の実装は現代ではもうすでに珍しいものではなくなっています。
まして、特にエフェクトもかけずに幾何学的な形状だけでなにかを表現するというのは、複雑化する WebGL 表現の流れとは真逆の表現方法とも言えますよね。
でも今回のサイトの全体としてのトーンや、本来伝えたいこと、見せたいものを際立たせるという意味で言えば WebGL 実装がかなりいい意味で役に立っていると思います。
こういうシンプルで硬派、でもどこかポップな雰囲気は見た目以上に難しいと思いますし、レベルの高いウェブサイトだなと思いました。
ぜひチェックしてみてください。
