ちょっとシリアスなデータも可視化することでよくわかる……今までにないグローブデモ

doxas : 2015-06-07 13:29:44

世界の治安情勢が手に取るように

今回ご紹介するのは、ちょっとシリアスな内容のデータを集計した、特徴的なグローブデモです。

なにを集計した結果を元にしているかというと、殺人によって命を落とした人の数を集計したデータです。恐らく、国や自治体が公表しているデータを元にしていると思われますが、今までにない視点で物事を捉えており、これはこれで大変に貴重なデモなのではないかと思います。

紹介するかどうかを正直迷いましたが、デモとしては価値あるものだと思い、ご紹介することにしました。

様々な角度からデータを眺めて考える

今回のデモはそれほど見栄えは派手ではありませんが、テーマが何であるかを思えばそれも当然。

しかし、派手ではなくても、データを可視化するという意味ではしっかり WebGL を活用していると感じます。フォーカスの当てられた地域に合わせて次々と球体モデルの回転が変化していく様子はなかなか見事です。

まず最初の画面はこんな感じですが、どこか暗い雰囲気を漂わせており、これから始まるデモは気持ちを落ち着けてから見ないといけないような、そんな気分にさせられます。

世界中でいかに悲惨な治安状態の地域が多いか、考えさせられますね。

43万7千という数字が、なにやら重くのしかかります。

事件の多い地域は、赤い色が強く発色するようにして表示されます。

また、フォーカスが当たっている地域の部分にはポップアップが表示されるようになっており、事件の発生件数と、その地域の人口に対する指数が表示されるようになっています。

人口に対する指数が大きい地域は、それだけ難しい治安問題を抱えていると考えていいでしょう。

指数は、人口 10 万人に対しての殺人事件の発生件数を表しているもので、地域全体の総人口が少ない場合は、極端に指数が大きくなってしまうケースもあるようですね。

左側にあるメニューからは、数字で統計情報を一覧にして見ることができます。

この一覧エリアは並べ替えもできるようになっているので、データを自分なりに細かく分析するのに役立ちます。人口が多いにも関わらず指数が大きくなってしまっている地域は、とても深刻な状況なのではないかなと想像できます。

われらが日本は、2010 年のデータを見てみると事件の件数が 465 件で、10 万人に対する指数で見ると 0.4 という数値です。これはデータを見比べてみるとわかることですが、驚異的な低さ、と言っていいと思います。

楽しくエンターテイメントとして見ることだけが WebGL の用途ではない、ということをすごくよく感じさせてくれるデモになっていると思います。気になる方は、チェックしてみてください。

これらのデータを見て、特定の国や地域に対して変な先入観を持つのはやめましょう! そのような意図があって紹介したわけではありません。蛇足ですが、念のため。

リンク:

Homicide Monitor

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