マルチプラットフォーム対応のゲームエンジン Superpowers が WebGL 版デモを公開中!

doxas : 2015-09-08 13:36:14

TypeScript で記述するゲームエンジン

今回ご紹介するのは、Superpowers という名前の新しいゲームエンジンのプロジェクトです。

このプロジェクト、実はまだ本格的に始動しているというわけではなく、クラウドファウンディングの真っ最中です。2015 年 9 月現在、ベータ版として 0.11 がリリース済みです。

マルチプラットフォーム対応であることは、今どき珍しいことではありませんが、今のところ見える範囲で感じる雰囲気としては、TypeScript を利用してゲーム開発ができる軽量なゲームエンジンなのかなという感じがします。

WebGL 出力されたデモが公開されているので、ご紹介しようと思います。

ゲームエンジン戦国時代

世はまさに……というとちょっと大げさですが、ゲームエンジンは大小含めるとかなりの数が世に送り出されている状況と言っていいでしょう。

今回ご紹介する Superpowers は、まさに今、クラウドファウンディングで資金調達を図っているところで、非常に小規模なチームによって開発が進められています。クラウドファウンディング自体はまだまだ順調というには少し足りないという感じですが、なんとかギリギリ家賃が払えるようになったところのようです(笑……サイトにはこういうことが笑って書けてしまえるような、楽しそうな雰囲気が満ち満ちていて、なんとも素晴らしいです)

こちらは、同じページで実際に実行することが可能な WebGL 版のサンプルをキャプチャしたものです。

Superpowers のロゴはクラゲのようなキャラクターをあしらったもので、マルチプラットフォーム対応予定とは言え、今のところ HTML5 を強く印象づけた作りになっています。

キャラクターは赤い帽子をかぶった二頭身のかわいらしい感じ。

カーソルキーでの移動のほか、スペースキーを押すとジャンプを、エンターキーを押すと何かしらのアクションが起こせる箇所では該当するアクションを、行うことが可能となっています。

WebGL の実行には、どうやら three.js を利用しているっぽいですね。

このゲームエンジン(というより正確にはゲーム作成のためのツールキットのようなもの)では、TypeScript を利用することができ、ベースになっているのは恐らく JavaScript なのでしょう。

基本的に複数人でコラボレーション開発を行う際には、ブラウザベースであらゆる作業が完了するような形態を最終形としてイメージしているみたいですね。

3D だけでなく、2D にも対応する Superpowers では、3D シーンのなかにこうして 2D のゲームをはめ込む、なんてこともお手の物。

キャラクターの脇にある、床に設置されたボタンを踏むことで、スクリーンに映っているボクサーのキャラクターを操作することができます。ゲーム内に、ゲームがあるという面白い試みですよね。

中央にはレバーの付いたスピーカーのようなものが置かれていますが、これはアクション(エンターキー)を使って接触すると、BGM を止めたりするなど、フラグを変更することができるようになっています。

また、画面の右端にはコントローラーのマークが浮いており、2P 側のキャラクターが立っています。試していませんが、ジョイスティックにも対応しているのかな?

ドキュメントやリリースノート、あるいは動画によるイントロダクションなども揃っているので、ある程度の情報を収集することはすでに可能な状況です。

3D モデルデータの入力として、よくありがちな OBJ をサポートしていますが、他に glTF に対応しているみたいですね。

glTF は、WebGL を管理している Khronos Group が胴元として管理しているフォーマットで、いわゆる COLLADA 形式の後継にあたるファイルフォーマットです。ジオメトリ情報のほか、モーションなどの情報もまとめて持つことができる非常に汎用性の高いフォーマットですね。

Superpowers では、glTF のアニメーションデータなどもまとめて読み込めるみたいなので、これはなかなか面白いですね。

デモの最後のほうには、なんとアセットストアというキーワードまで出てきます。少人数のチームで、そこまでの規模を行うのは簡単なことではないと思いますが、JavaScript ベースの軽量かつウェブベースのゲームキットとして、ある程度の地位を獲得できれば夢物語というわけでもないのかもしれません。

サイト全体に、ゲームを楽しみたい、ゲーム開発も楽しくやりたい! という雰囲気が感じられて、とても暖かい空気が流れている気がします。

開発中である今現在も、あるいは今後も含め、Superpowers はずっとオープンソースで開発を行っていくつもりのようです。資金を集めているのはあくまでも開発チームがプロジェクトに専念するためであり、優れたツールを完成させてオープンソースで配布する、これが彼らチームの目的のようです。非常に素晴らしいですね。

サイトへのリンクのほか、動画へのリンクなども記事の文末に置いておきますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

リンク:

Superpowers — HTML5 2D+3D game maker

About Superpowers — Superpowers

Introduction to Superpowers, the HTML5 2D+3D game maker - YouTube

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