遥か彼方にまで広がる広大な宇宙をシミュレートした Dark Sky Simulations! スケールの大きな WebGL 作品
そのスケールの壮大さに驚き
今回ご紹介するのは、かなりスケールの大きな、宇宙をテーマにした WebGL デモ作品です。
宇宙がテーマとは言っても、いわゆる我々の住む太陽系とか、そういうスケールではありません。もっと巨大で、想像することも難しいほどのとてつもないスケールの宇宙をシミュレートしています。
外見は、一見すると星々や銀河を可視化したもののように見えますが、実際にはちょっと違うようで、どうやら暗黒物質を可視化したもののようです。
専門用語が多くて……難しいです
今回のデモは、結構しっかりと論文や情報を開示し、それに基づいて作られているようなのですが……
いかんせん、専門用語が難しすぎて、私のような知識のない人間には、うまく説明できそうもありません。
なんとなく理解できる単語をベースに見てみると、どうやら可視化されているのは暗黒物質であり、それらは空間の中心に向かっているものと、逆に離れていっているものとがあり、その進行方向によってカラーリングが別れているようですね。
ビッグバンと呼ばれる宇宙創生と共に、いまでも宇宙は広がり続けていると言われていますが、暗黒物質が動いている様子を観測して可視化するというのは、一般人からするとイメージするのも難しい、とんでもないスケールのお話ですよね。
一般的な three.js 製のサイトと同じように、マウス操作によって回転やズームイン・アウトの操作が行えます。
よくレンダリングされている様子を観察すると、たくさんのパーティクルによってシーンが構成されていることがわかりますね。
画面の右上にあるスライダーを操作すると、アルファを変化させたり、パーティクルの大きさを変化させたりすることができるようになっています。
このサイトでレンダリングされているデータは、どうやらこのサイト上で API 的に公開されているものみたいで、サーバからリアルタイムに、レンダリングするデータを取得しながら、描画しているようです。
若干引いたところから眺めて見ると、パーティクルの一団は、立方体の中に収まるような形で配置されているのがわかると思います。
驚くべきことに、この立方体の(たぶん)一辺の大きさは、400 億光年なんだそう。
光の速度で進んでも 400 億光年かかるような、そんな遠くの宇宙をどうやって観測しているのか……普通の人なら、まずそこからしてわからないわけですが、しかし、このデータはかなりしっかりとした研究によって蓄積されてきたものらしいので、大きく事実と異なるということはないのでしょう。
400 億光年……
いったいどれだけの大きさなのだろう。
宇宙系のテーマの作品というと、やっぱり恒星や銀河などの、光を発するものが対象になっていることが多いです。そんななかで今回のデモは、まさかの暗黒物質を可視化するという、珍しいテーマの作品だと言えます。しかも、とてもさりげなくですが、WebVR にも対応しているみたいですね……
地味にすごい。
その詳細については、宇宙に関連した専門用語が非常に多く、残念ながら私では詳しく解説できないのですが、それでも、400 億光年という広大な世界の神秘を、こうして可視化していると言われるとなんとも不思議な感動があります。
これを見たからといって、それでどうなると言われてしまえば、それまでかもしれません。しかし、WebGL というブラウザ上で実行できる 3D 環境があったからこそ、こういった、普段はなかなか目にすることのないような、珍しい真実や研究結果にも、我々は目を向けることができます。
広大な宇宙と、広大なウェブ。どちらも、知らなければ知らないで済んでしまう、そんなものなのかもしれません。でも個人的には、こうやって不思議な体験をすることができるのも、これまたウェブあってこそと感じます。
あまり身近なデータというわけではありませんが、興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。