
滅多に人が足を踏み入れることのない秘境を旅する Google 製のロマン溢れるコンテンツ
そこは大自然が阻む隠された土地
今回ご紹介するのは、Google 謹製の WebGL コンテンツで、地球上のそう簡単には訪れることのできない、秘境と呼ばれる場所をテーマにしたウェブサイトです。
最近の Google のコンテンツは、よく探してみると結構 WebGL 使ってるのが多いような気がしてきました。今回のサイトも、必要最低限という感じですが、上手に立体表現を利用したコンテンツとして作られています。
全体的に動画による誘導が多い感じではあるのですが、必要に応じて WebGL を用いた表現が使われています。
全方位の動画マッピングはもはや当たり前?
Google と言えば、youtube で全方位動画を配信し始めたのは記憶にあたらしいですよね。youtube という非常にユーザーの多いサービスを通じて、VR などの取り組みの一環として、モバイル端末で閲覧できる 360 度動画を配信しています。
今回のサイトでは、その全方位動画をかなり多様しています。
あまりこのような全方位動画を見慣れていない人であれば、まるでその場所に実際に訪れたかのような錯覚を起こすかもしれません。初めて見た時は、これはなかなかすごいもんだな、と感じるのではないでしょうか。
逆に、普段からこういったコンテンツを見慣れている人からすると、今回のコンテンツはやや見飽きたような味気無いものに見えるかもしれません。
そう簡単には行くことのできない、世界の珍しい秘境をテーマに、五つの舞台が用意されています。
海や山、そして地底など、確かにそう簡単には行けそうもないロケーションが揃っている感じがします。
いずれかの地域を選択すると、これまた動画によるイントロがあり、その後に全方位動画を WebGL で球体にマッピングしたデモを見ることができます。
ここでは、マウスによるインタラクティブな操作が可能です。
また、画面内にアイコンのようなものが浮いているのが見えると思いますが、これをクリックすることで、その地域のなかの様々なロケーションを次々と移動していくことができます。
たとえば上の画像は、コウモリたちの棲む地底洞窟が舞台ですが、どんどん進んでいくと洞窟の内部などにシーンが移っていきます。
また、ごく一部ですが、全方位動画ではない WebGL の実装が用意されているところもあり、洞窟に棲むコウモリの視点になって、超音波で蛾を捕まえる様子をシミュレートしたデモなどもありました。
全体的に動画を大量に利用しているため、通信環境が良くないと閲覧そのものがろくにできないかもしれません。
使われている動画の量や、解説アナウンスの音声など、容量を食いそうなデータがたくさん使われているので、ぜひ通信環境のよいときに閲覧することをおすすめします。
個人的には、WebGL がどうこうということに対してどうしてもこだわってしまいがちなのですが、ひとつのウェブコンテンツとして見てみると、これほど自然の興味深い姿をじっくり眺められるコンテンツというのは、やはりすごいなと感じさせられます。
美しい海や、荒れ狂う火山の様子など、自然に由来するコンテンツが好きな人には堪らないのではないでしょうか。
今回のサイトに関連した情報として、外部サイトでは多くの写真などが同時に公開されているようです。記事の文末リンクに、そちらのページヘのリンクも置いてあるので、興味のある方はご覧になってみてください。
WebGL 実装としては、本当に全方位動画の球体へのマッピングが中心で、技術的になにかずば抜けたものがあるということではありません。
しかし先ほども書いたように、WebGL の技術面にこだわるのではなく、あくまでも「情報をどのように見せるか」ということを中心にして考えてみれば、実に理にかなった、現時点でのコンテンツ配信としてのひとつの答えではあると感じます。
どうも動画の読み込みなどが遅延すると一気にチープな感じになってしまう印象なので、そのあたりだけ注意してもらえたらと思います。
ぜひチェックしてみてください。
リンク:
The Hidden Worlds of the National Parks
The Hidden Worlds of the National Parks - Google Arts & Culture