WebGL 製のオリジナル 3D ゲームが制作できる 3D マップ RPG 作成ツール GameDesignerWorld!

doxas : 2017-06-20 14:00:39

ブラウザでのゲーム制作のほかアップロード機能なども

今回ご紹介するのは、日本の企業が提供しているウェブサービスで、ブラウザで無料でゲームの作成や配信が行えるという PLiCy(プリシー)というウェブサイトです。

先日、このサイトで新しいブラウザ上で動作するゲームエディタが公開になったのですが、そのエディタはなんと WebGL を利用しており、作成したゲームも 3D のマップが WebGL で描かれるものになるという珍しいもの。

この描画エンジン部分を開発された @shine_star_name さんが Twitter 上で言及されていたのを見つけていろいろ訊いてみましたので、そのあたりも含めてご紹介しようと思います。

誰でも簡単に WebGL 製の RPG が作成できる

今回紹介するウェブサービス PLiCy は、Unity や RPGツクールMV、ティラノスクリプト、PlayCanvas などの、様々なゲームエンジンやツールから出力したデータをアップロードすることでもゲームの公開が可能だそうで、かなり幅広く対応されてるというのがまずすごいですね……

公式にアナウンスされているところによれば「個人製作ゲームをより幅広いユーザーに公開し、遊ぶことが出来ること」を目指しているそうで、スマートフォンなどのモバイル端末や PC から、気軽にオリジナルのゲームを公開できることができるようになっています。

そんなウェブサイトのサービスのひとつとして、先日あたらしく公開が始まったのが、今回ご紹介する GameDesignWorld です。

こちらは WebGL を利用して 3D マップ製の RPG ゲームを作成することができるもので、エディタ部分やゲームがそのまま WebGL の 3D 描画によって動きます。

参考:3DマップRPG作成ツール「GameDesignerWorld」配信開始! | 無料ゲームのプリシー

作ることができるゲームは、RPG の構成に必須の内部パラメータはもとより、メニューや会話用のインタフェース、そしてマップ構造などが自由にカスタマイズできます。

サンプルとして公式から公開されているゲームがいくつかあるので、それらを実際にプレイしてみると、雰囲気がつかめるかなと思います。

キャラクターはもちろん三次元的に、奥行きのあるフィールド内を自由に移動することができるように作ることができ、ジャンプやダッシュなどの操作も、簡単に割当てができるようになっているみたいで、結構本格的ですね……

キャラクター同士の会話も、しっかり作り込みできます。

【サンプルゲーム】異世界配信ニブキャスをブラウザで遊ぶ!

【GDWサンプル】メテオ、山に登るをブラウザで遊ぶ!

WebGL のエンジン部分を作った @shine_star_name さんによると、WebGL でマップエディタを作る際に、マインクラフトのようなブロック状のパーツを組み合わせていくのですが、ここで一定以上のブロック数になると描画が正しく行われなくなってしまう、という現象に悩まされたことがあったそうです。

先に答えを書いてしまうと、これはインデックスバッファのビット数が足りず、最大で描ける頂点インデックス数が 65536 までに制限されていたことが原因です。WebGL は拡張機能を利用することによって、このインデックスの最大数を引き上げることができる機能があり、それによって無事により多くの頂点を描画できるようになったということでした。※ WebGL 1.0 の場合は拡張機能ですが WebGL 2.0 では標準に格上げ。

こういうのも、実際に作っていかないとなかなか得られない知見だったりしますよね。

また、3D マップ上に大量に描かれるブロックの、その表面に貼られているテクスチャにも実はひと手間加えられています。

この 3D マップ、よく見るとブロックの陰になる部分には、ちゃんと立体的な影が落ちていると思うのですが、この影はなんとプロシージャルに CPU 側で事前に位置関係をチェックし、テクスチャ側に影を焼きこんで描画しているんだそうです。

リアルタイムに影を落としていくのはパフォーマンスの面でも大変な点が多いです。

様々な観点からそのような手段を講じたということみたいなんですが、いやはや、なかなかそのあたりもしっかりと考えて作られていてすごいなあと感心させられました。

PlayCanvas などの WebGL 製のコンテンツを出力できるソリューションとも連携可能ということで、もともと WebGL 製のゲームを公開する土台はあったようですが……

オリジナルの 3D マップエディタを自社開発してしまうというのは、かなり驚きです。

また、テクスチャに事前に影を焼きこんでおき負荷軽減を図るなど、いろいろと工夫されている点も多く、気軽なゲーム開発のために様々な点で尽力されているのが印象的でした。

私はゲームなどを作るっていうことはあまりしないのですが、ブラウザで、マウスによる操作を中心にしてゲームが作れてしまうなんて、本当にすごい時代ですね……

WebGL 製の 3D マップ RPG が簡単に自作できる今回のウェブサービス。技術的な側面からその動きを観察してみるというのも、ある意味では面白いかもしれません。

ぜひチェックしてみてください。

リンク:

すぐにブラウザで作ってみよう | 無料ゲームのプリシー

無料ゲームの作成・配信 | ブラウザとスマホで遊ぶ PLiCy [プリシー]

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