より多くのひとに「3D」を活用した住まいの検討を……日本の国内企業が提供するバーチャル住宅展示場サイト!
3D を用いて生活を豊かにする取り組み
今回ご紹介するのは、日本国内の企業が提供するウェブサービスのサイトです。
その国内企業とは「福井コンピュータドットコム株式会社」さん。その名前にもあるとおり、福井を拠点に事業を展開している企業で、今回のサイトもそんな福井の地元に根ざしたサービスとなっています。
3D バーチャル住宅展示場「福井版」のウェブサイトでは、福井県内の住宅メーカー 30 社(!)のモデルハウスを全て 3D のライブプレビューで内覧できるようになっています。
ボリュームもすごいですが、このようなサービスを展開するに至ったその背景なども含めて、ご紹介します。
スマートフォンやタブレットにも対応
今回のサイトは、モデルハウスをテーマに、住宅展示場の内覧を疑似体験することができるサービスです。
忙しいなどの理由でなかなか住宅展示場に実際に足を運ぶことが難しい方でも、手軽に展示場に訪れているかのような体験ができるようにと、様々な工夫が凝らされています。
そもそも今回のサイトは、大きなくくりでは「3Dカタログ.com」というウェブサイトの一部です。
この 3D カタログ.com では、建材や設備などを 3D で閲覧することができるウェブカタログになっており、無料で誰でも利用できます。
住宅に関連したあらゆる設備や備品を WebGL 製のビューアでプレビューできる。
このビューアはつい最近リニューアルされたものだそうで、それ以前は WebGL を用いたものではなかったそうです。今回のリニューアルで WebGL 版になったことにより、PC だけでなくスマートフォンやタブレットなどの、一般ユーザーにも身近なデバイス上で 3D ビューが提供できるようになり、より敷居が下がり誰にとっても利用しやすいサービスになったと言えるでしょう。
そして、この 3D カタログ.com の全面 WebGL 化と同時に発表されたのが今回の 3D バーチャル住宅展示場「福井版」です。
あえて「福井版」と銘打つには理由があり、今後は別の地域についても徐々にその範囲を拡大させていく予定とのこと。
WebGL ビューアではモデルハウスの外見はもとより、室内の様子などもつぶさに見ることができるようになっており、立体的な映像によりスケール感などもわかりやすくなっています。
また、これは 3D カタログ.com のほうにもある機能ですが、建材やインテリアに使われている素材をインタラクティブに変更することができる機能が付いているんですね。
画面の左側にあるメニューを展開すると、その建物や、あるいは室内に用いられている素材がズラッと出てきます。
ウェブ上でカタログサービスを展開しているだけあってその素材の種類の豊富さは圧巻で、床から壁から窓のサッシまで、本当にあらゆるものが変更できます。
これはすごい……
以下の2枚の画像は床の素材を変更してみたところですが、雰囲気がガラリと変わるのがわかりますね。
今回ご紹介した WebGL のビューアは、ラティス・テクノロジー社との共同開発で実現したものだそうで、いずれの企業からもニュースリリースが出ています。
下回りは three.js 製のようですが、これだけ豊富なカスタマイズメニューを備えていることなどを考えると、そう簡単に他社が真似できるものではないようにも思いました。
また、今回のサイトのニュースリリースを読んでみると、これらのサイトに込められた想いみたいなものが垣間見えます。
一般ユーザーや、住宅の施主の人たちにも、3D を活用することでより手軽に様々な視点で納得の行く比較・検討をしてもらいたい――そんな気持ちが伝わってくるようで個人的には非常に強く共感しました。
当サイトでは、WebGL の派手なプロモーションや迫力のあるデータ可視化などがどうしても話題の中心になってしまいがちです。しかし、今回のサイトのような、生活に近いところにある「ウェブにおける 3D の価値」を追求した取り組みは、もっと評価されるべきだと感じます。
平面でしか表現できなかったウェブという世界が、確実に一歩先に進んでいる、そんな時代なのだなと痛感した事例でした。
国内の企業が提供するウェブサービスとして、様々な可能性を感じさせてくれるサービスとなっています。ぜひチェックしてみてください。
リンク:
3Dカタログ.com | 建材・設備と住まいの3Dシミュレーションサイト
3Dバーチャル住宅展示場(福井版)2017年7月19日(水)公開 ※ニュースリリース
「3Dカタログ.com」のスマホ・タブレット版3D表示技術を提供 | イベント・プレス | ラティス・テクノロジー株式会社 ※ラティス・テクノロジー社のニュースリリース