ナショナルジオグラフィック提供の化石をテーマにしたスクロール連動型 WebGL コンテンツが面白い!

doxas : 2017-08-04 13:52:34

情報を正しく伝えるための立体表現

今回ご紹介するのは、ナショナルジオグラフィック提供のウェブサイトです。

もし、恐竜の化石などの考古学に詳しい方なら、つい最近、今回のコンテンツで紹介されているノドサウルスの化石に関するニュースが世界を震撼させたことをご存知かもしれません。

今回紹介されている化石は、海底に沈んで化石となったことで、半分ミイラのような状態のまま発見されたということで、いまだかつてないほどの完璧な保存状態なのだそうです。

今回のコンテンツでは、そんな世紀の大発見となったノドサウルスの化石について詳細に見ることができるようになっています。

立体的に情報を観察することができる

今回のコンテンツは、インタラクティブなコンテンツではあるのですが、いわゆる一般的な WebGL のコンテンツのようにマウスのドラッグ操作によって視点を変更したりすることはできません。

その代わり、マウスホイールなどのスクロール操作に対して、コンテンツ全体がインタラクティブに変化するようになっていて、スクロール連動型のインタラクションとなっています。

内容は、先程も書いたとおり、とても貴重な発見となったミイラのような状態の「ノドサウルス」の化石のお話。私はあまり恐竜とか詳しくないのですが、トリケラトプスなどと同じ時期に存在していた恐竜の種類なのだそうです。

これがページの最上部。ここからスクロールしていくことで次々にコンテンツが切り替わっていきます。

今回のこの化石の発見について、日本語のナショナルジオグラフィックのサイトでは次のように書かれています。

目の前にいたのは、1億1千万年前の恐竜、ノドサウルス類の化石だった。植物を食べる鎧(よろい)竜の1種だ。墓場が海底だったおかげで、外側の装甲、皮膚の斑点、軟組織の一部、さらには最後に食べた餌の残りかすとみられる内容物まで化石化していた。

引用元:奇跡の恐竜化石、世紀の大発見 写真18点 | ナショナルジオグラフィック

なんと胃の内容物まで化石から確認できるとのこと。

これはまあ素人目に話を聞いても、たしかにとんでもないことだなあと感じます。

硬い鎧の部分のほか、皮膚なども残っているということで、本当に今までにない大発見だったのでしょうね。

さて、WebGL コンテンツの内容ですが、こちらは先程も書いたとおりで、スクロールと見事に連携する様子が素晴らしいです。

私はどうもスムーズなスクロールが苦手で、Chrome では設定でスムーススクロールを切ってしまっているのですが……スムーススクロールが有効な環境で閲覧すると、本当にヌルヌルと 3D モデルが動く様子が観察できるはずです。

立体的な形状のモデルが動いたり、カメラアングルが動いたり、あるいは画像と CG が重なるようになるシーンがあったりと、様々な方法でこの化石についての情報を見ることができます。

WebGL だからこその機能、というわけではありませんが、モデルのシェーディングを変えるような演出も含まれていて、情報をより良く見せるための 3D 表現、という感じがすごくいいですね。

ナショナルジオグラフィックは、実は結構いろいろな WebGL 関連のコンテンツをこれまでに公開しています。

それらの多くが、3D でただ単に派手さを求めるという内容のものではなく、平面的な情報にならざるを得ないウェブコンテンツをいかに WebGL でわかりやすく誰にとっても見やすいものにするか、ということが念頭に置かれた作りになっています。

今回の化石に関するコンテンツもまさにそのような WebGL の使い方であり、単なるエンターテイメントとは一線を画する、興味深い WebGL の活用事例のひとつだと思います。

私が子供の頃は恐竜図鑑を見ながらいろいろ空想を巡らせたものですが……現代ではインターネットを通じて、こうして博物館に行かなくても立体的に恐竜の化石などが観察できるわけですから素晴らしいですね。

非常に見事なスクロール連動型コンテンツです。

ぜひチェックしてみてください。

リンク:

Exclusive: Experience the Best Dinosaur Fossil of Its Kind in 3-D

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