
優れた UI で操作も簡単! ブラウザ上で 3D モデリングが行える高機能なウェブアプリケーション VECTARY がすごい
無料で使えるウェブアプリケーション
今回ご紹介するのは、VECTARY というウェブアプリです。
こちらはいわゆるモデリングソフトウェアという分類になると思うのですが、ブラウザ上でモデリングを行い、そのデータをファイルに出力したり、あるいはクラウドベースで共有したりといったことが行えるサービスになっています。
現在はアカウントの作成やフル機能のツールの利用は全て無償。
商用にモデルデータを使う場合でも、特定の条件を満たせばライセンス料などの支払いが発生しないという面白いビジネスモデルになっています。将来的にはこのあたりも変わってくる可能性があるので、気になる方は早めにチェックしてみるといいかもしれません。
とにかく使いやすいインターフェース
今回のアプリケーションは、先程も書いたとおり、現時点では全ての機能に無料でアクセスすることができるようになっていて、Google や Facebook とのアカウントの紐付けを行ってやれば、煩雑なメールアドレスやパスワードの登録なしに利用できるようになっています。
導入まではほとんど数クリックで終わりますので、とても素晴らしいですね。
さらに、実際に使ってみるとわかるのですが、ちょっと独特なインターフェースを実装していて、これがまた結構使いやすいんですよね……
サイトのトップページからは、ツールを使っている様子の動画を見ることができるんですが、それを見ているだけでも、かなり本格的にいろいろなモデリングに関する作業が行えるのがわかると思います。
3D プリンターで出力するための STL 形式での出力なども当然サポートされており、使いみちはかなりいろいろありそうです。
実際に、既にこのツールを使ったユーザーの作品がいくつか掲載されているので、それらを見てみればなかなか高品質なツールであることは容易に想像できるのではないでしょうか。
形状の操作やマテリアルの操作など、かなりいろいろなカスタマイズが行えることがわかります。
自分でもアカウントを作ってあれば、他のユーザーの作品をフォークすることもできるようになっていて、自分のワークスペースにそれらをインポートし、詳細を見ることもできます。
このワークスペースの実装はどうやら足回りは three.js っぽいのですが、操作はかなり直感的でわかりやすく、また頂点単位で細かく操作を行ったりすることもかなり簡単にできるので、もともとモデリングの知識がある方ならすぐに使い始めることができると思います。
レイヤーの概念を持っている他、各種パラメータの操作には独自のインターフェースが用いられていて、これがほんとに結構わかりやすいというか、かなり直感的なんですよね。
これ相当いろいろ考えて作られてるなあというのが、使っているだけで伝わってきます。
上の画像の、トーラスのちょうど中心あたりに丸いサークルが見えていると思うのですが、マウスでこの円の上をなぞるようにぐるぐるとカーソルを動かしてやると、それによって頂点の個数や面の分割数などがサクサク編集できます。
もちろん、上の画像で言うと18という数値が出ている部分はテキストボックスにもなっているので、そこに直接数値入力することもできます。すごく大きな数値を設定したいときに無駄に時間を掛けてマウス操作を行う必要もないわけですね。
モデルデータは OBJ 形式のほか、3D プリンターでよく利用されている STL、さらには glTF とそのバイナリ形式である GLB にも対応。
最近 Facebook のタイムライン上で 3D モデルデータを投稿するとリアルタイムプレビューが行えるようになりましたが、そういった用途にも簡単に利用できそうですね。
こちらのサービス、現在は特殊なライセンス形態になっていて、基本的には全ての機能を無料で利用することができ、逆に言うとお金を払って取得するライセンス形態というのが今現在は提供されていません。
どうやら、作品をこちらのサービスを使って作ったということを SNS 等でシェアすると、それだけで商用利用も OK ということみたいです。
これは、恐らく利用料金を払ってもらうことよりも、まずは共有して広めてもらって、より多くのユーザーにこのサービスのことを知ってもらうことに重点を置いているのだと思います。
なんにしても、ユーザー目線では無料でこれだけ多機能なウェブアプリケーションが使えるというのはなんともありがたい話ですし、WebGL 実装の参考としてアプリに触れてみるというのも、すごく勉強になると思います。
何度も同じこと言っちゃいますが、ほんとにインターフェースのデザインが非常に洗練されていて、めちゃくちゃ使いやすいんですよね。これはとても勉強になりました。
ぜひチェックしてみてください。