ミャンマーにある世界三大仏教遺跡バガンを巡る Google 謹製 WebGL コンテンツがすごい
WebVR にも対応した Google 謹製コンテンツ
今回ご紹介するのは、Google Arts & Culture で公開されているデモ作品です。
テーマは世界三大仏教遺跡のひとつに数えられるミャンマーの寺院遺跡群、バガンです。
バガンは、世界遺産には認定されていないものの非常に有名な遺跡なのだそうで、地震や風雨によってその遺跡は徐々に破損が進んでいるようです。
今回のコンテンツは、そんなバガンに実際に訪れたかのような疑似体験ができる WebVR 対応の本格派コンテンツとなっています。
通常の PC とブラウザ、モバイルブラウザ等で閲覧可能
今回のサイトは Google の謹製コンテンツということもあって、非常に完成度の高い仕上がりになっています。
通常の PC でのブラウザでの閲覧のほか、モバイルブラウザや、WebVR による本格的な HMD での閲覧もできるようですね。
内容としては、実際にバガンにある遺跡を巡っていくような、ちょっとした旅行の疑似体験風コンテンツです。
シーン遷移のエフェクトの他、寺院を立体的に表現する WebGL の 3D コンテンツとして楽しむことができます。もう最初のイントロ部分からして迫力満点で、砂が舞い上がるように寺院のシルエットが浮かび上がってくるイントロシーンは圧巻です。
パーティクルによるシルエットの表現だけでなく、面の張られたポリゴンによる立体造形として表現されるシーンもあります。
一部の寺院遺跡のなかには実際に入り込んでシーンを閲覧できる場面もありますので、細かい部分までじっくりと観察することができます。
ちょっと目立ちにくいのですが、画面の右下あたりにはクオリティを設定できるメニューがあるので、ハイエンドな PC で見ている場合はクオリティを上げてやるとより鮮明に細部まで観察できるかなと思います。
バガンは世界遺産に登録申請されたものの、最終的には認定されることができなかった遺跡群らしいのですが、歴史的な経緯や、近代的な手法で(過去の遺跡の本来の姿を損なうような)修復が行われていることなどが、世界遺産としての認定に待ったをかけたのだと言われているそうです。
実際、ウェブで検索してみると、仏像の周りにカラフルな電飾が施された写真などが見つかるので、確かに近代的な手が入っている遺跡などもあるみたいです。
今回のコンテンツには、あまりそのあたりに言及された内容は含まれておらず、純粋に、破損の進む遺跡の現実を知る、ということがコンセプトのようですね。
Google は Arts & Culture でときどきこういった遺跡や遺産といったテーマのコンテンツを作っていますが、毎回しっかりと実地で採集された写真やデータなどが使われていて、圧倒されますね。
私が子供のころは、テレビで世界遺産の番組とかを見ては感激したものですが、現代っ子たちはこういうウェブコンテンツを見ながら、より詳細に過去の歴史などと触れ合うことができるのですね……
ちょっとうらやましいような気もします。
とは言え、別に大人がこういうコンテンツを楽しんじゃいけないというわけではもちろんありません。
WebVR にも対応した本格派のコンテンツになっていますので、HMD を持っている人は、実際に VR モードで楽しんでみても面白いでしょう。
ぜひチェックしてみてください。