Gobelins の 5 人の生徒達によって作り上げられた WebGL 製の超大作! Heraclos が異次元の仕上がりで本当にすごい!
本格的なゲーム作品として普通に遊べるクオリティ
今回ご紹介するのは、当サイトでも何度もご紹介している Gobelins に関連した作品です。
Gobelins と言えば、フランスを本拠地とするクリエイター製造工場的なスクールで、映像やクリエイティブの分野に多数の人材を輩出しています。WebGL 界隈にも、出身者がたくさんいますね。
今回の作品は、そんな Gobelins に在学中の生徒さんが作ったものみたいなんですが、その仕上がりはまるで商業作品だと勘違いしてしまいそうなほどハイレベル。
ゲームとしても、普通に遊べる水準になっていて、本当に驚きです……
5 人で製作期間は約 3 ヶ月
今回の作品は、WebGL 製ですが Unity などのゲームエンジンを使ったりしているわけではなく、素直にコードを書いて実装してあるものみたいですね。
レンダリングのベースになっているのは three.js で、その他に物理演算用のライブラリとして cannon.js を使っているようです。
さらに、ゲームパッドに対応しており、キーボードやマウスを使った操作のほとんどをゲームパッド側でも再現できるようになっています。
ほんとにマジでこれ凄すぎか……
ゲーム自体にしっかりとストーリーも用意されていますし、イントロシーンではなんと手描きのアニメーションムービーなども使われていて、本当にちょっとしたモバイル向けの商業作品レベルの完成度があるような気がします。
レンダリングされるシーンもフォグやブラー、ポストエフェクトなどを活用して作られていて、雰囲気がありますね。
現行最新世代の、PS4 とかのゲームと比較したらさすがに別格ということになってしまいますが、WebGL の実装としては非常に高いクオリティになっていると思います。
主人公となるキャラクターは、キーボードやゲームパッドの左アナログスティックで動かすことができ、ジャンプしたり、超能力のようなパワーを使ったりすることができます。
また、マウスを使うと自由にカメラの位置を操作することができるのですが、ゲームパッドを使っている場合は右アナログスティックで同様の操作が行えるようになっており、障害物があるシーンなどでは、別の角度からシーンを俯瞰することで、トラップなどを見つけたりもできます。
レーザーを放つ怪しげな石版とかが出てくるので、結構まじめに操作してやらないと失敗してしまう場面が多いですね……
本格的だ……
ゲームは大きく分けて 3 つのチャプターに分かれていて、それぞれに世界観の違ったシーンが用意されています。
最初のチャプターは暗い崖のような場面が舞台ですが、チャプター 2 では明るい湖のような風景の場所が舞台になります。それぞれにまったく違う雰囲気になっていて、とても丁寧な作りです。
また、コンソールを覗いてみるとデバッグ用のショートカットがそのまま書かれていたりするのですが、それらをちょっとだけ失礼して見させてもらうと、このゲームが制作されるまでにどのように実装上の工夫がなされていたのか、その一端を垣間見ることもできるでしょう。
クレジット画面が用意されていたり、とにかく本当に今風のゲームのような作りをしっかりと体現した実装内容になっていて、学生さんたちが作ったとは思えないような、素晴らしいブラウザゲームになっていると思います。
About ページに書かれている内容によると、このゲームは 5 人の生徒さんが協力して、2 ~ 3 ヶ月ほどで制作したものみたいですね。
ゲームエンジンなどを利用すること無く、音声データなどのリソースを準備し、自分たちの手でコーディングしながら、協力してこんなゲームを作り上げてしまうなんて本当に驚きですよね……
恐らくゲーム内容なども含めて、その多くの部分を学生さんたち自身が手がけているのだと思うのですが、WebGL 実装者のひとりとして純粋に感心しますし尊敬します。
技術的にも、またここまでハイレベルなゲームとしてキレイにまとめたセンスにも、非常に素晴らしいものを感じます。
ぜひチェックしてみてください。