「特定の技術ではなく美的表現で繋がるサービス」デジタルアートの総合プラットフォーム NEORT がリリース!
デジタルアートの総合プラットフォーム
今回ご紹介するのは、デジタルアート全般を広く扱うことを目指したプラットフォーム、NEORT です。
開発は @r21nomi さんの手によるもので、今も日々改修が続けられています。
公開に際してブログ記事も書かれており、そちらを見るとこのサイトに込められた思いを知ることができます。
今回はそのブログからもいくつか引用しつつ、サイトをご紹介しようと思います。
技術に縛られない表現のためのプラットフォーム
まず最初に、このサイトについて説明された @r21nomi さんご自身の言葉を引用します。
ShaderToy, OpenProcessingなど技術を軸にしたデジタルアートの偉大なサービスはたくさんありますが、NEORTは技術を横断して作品・美的表現自体で繋がるプラットフォームです。
(中略)
デジタルアートを愛する全ての人々のためのサービスです。
作品をつくる人も閲覧するだけの人も楽しめる場所にしたいと思っています。
ここにも書かれているとおりで、NEORT ではどの技術によって実現されているのかよりも、表現そのものにフォーカスを当てています。
それだけに、NEORT ではいま現在でも少なくとも三種類の作品の投稿方法が用意されています。
HTML などをすべて自分で用意することができるもの、GLSLSandbox のようにフラグメントシェーダだけで表現を行うもの、そして動画ファイルの投稿という、三種類ですね。
考えてみると、これら3つの作品のスタイルは、それぞれ個別には投稿サイトのようなものがこれまでにもありましたが、全部が一元管理できるものというのはありませんでしたよね。
特に「動画」という形態があることによって、TouchDesigner や Houdini といったデジタルツールの作品が気軽に共有できるようになっているところは、実はこれまでにはなかった新しい間口の広さなのかもしれません。
シェーダのみで描くスタイルの投稿では、その場でリアルタイムに編集結果を確認しながら、シェーダを記述して投稿することができます。
JS / HTML / CSS のすべてを指定する投稿の場合、CDN から好みのライブラリをインポートすることもできるようになっており、基本的に自由度はかなり高いと考えていいでしょう。
ちなみに、まだまだ機能を追加したり改善したりということを積極的に行っていく形のようで、利用者からのフィードバックも募集しています。
先程も引用したブログ記事には、直近のロードマップとして以下のような構想が練られているようです。
- コメント機能
- タイムライン
- 検索
- タグ
自分のお気に入りのクリエイターやアーティストをフォローして、新しい成果物を(ツールやプラットフォームは問わずに)いちはやくチェックできるというのはなんとも新しいですよね。
リリースに際して書かれたブログの最後は、次のように結ばれています。
私たちはデジタルアートをつくる人も閲覧する人も楽しめるような場所を目指してNEORTを開発しています。
NEORTを通じて新しい表現が生まれ、世界がより美しく、創造的な場所になることを楽しみにしています。
私個人もよく考えることなのですが、デジタルな制作物って、その制作物そのものというよりも、どうしても文化やツールによって壁ができてしまうというところがあると思います。
デモシーンとかがね、わかりやすいよね……
あんなに優れたデジタル表現が、どうしても閉鎖的になりがちだったり、妙に敷居の高いものに見えてしまうというのは、本当にもったいないといつも思ってます。
今回紹介した NEORT が目指す地平線は、まさにそういった「壁」をとっぱらった先にある、無限に広がる世界なんだと思います。
ユーザーからのフィードバックを受けつつ、開発しながら改善もバリバリ進めると @r21nomi さんもおっしゃってましたので、ぜひみなさん NEORT を利用して、感じたことや要望をフィードバックしてみてください。