ロシアの風土や歴史の勉強にもなる興味深い WebGL コンテンツ The story of the white tower がすごい
VR ビューでも楽しめる
今回ご紹介するのは、ロシアのエカテリンブルクに実際に存在する、真っ白で独特な形状が特徴的な、給水塔についてのコンテンツです。
とは言え、突然「ロシアの給水塔」と言われてもちょっと想像するのが難しいかもしれません。実際、私は今回のコンテンツを最初に見たときは、何が言いたいサイトなのかよくわからなかったです。
話をわかりやすくしたいので要約すると、ソビエト連邦の時代に作られた給水塔が、今では一種の観光スポット的な存在になっているものの、老朽化が進んでおり修繕が必要、というところが恐らく今回のサイトが作られた最初の動機・スタート地点になっていると思われます。
リンク:
とにかく手の込んだ素晴らしい作り込み
前述のとおり、今回のサイトは歴史的にも価値のある、通称ホワイト・タワーと呼ばれている観光資源を守るための活動のひとつだと思います。
修繕には当然費用が掛かるので、それをクラウドファンディングによって賄おうとしているのかなと想像します。
日本でも名前が知れ渡っているような観光スポットというわけではないのですが、今回のサイトを見ると、その歴史的な価値や大切にされている理由などを、なんとなく感じることができるような気がします。
コンテンツは終始 3D シーンによって構成されており、とにかくコンテンツの量・質ともに、大変高いレベルにまとまっていると思います。
全体的にローポリゴンな作りですが……
今回のサイトの 3D シーン全体に言えることなのですが、ライトの色や数などを上手に調整して、かなりライティングの風合いに気を配っていますね。
ちょっと暗い雰囲気のシーンが多く、オブジェクトに当てられている光の加減ひとつで、シーンの空気感を上手に演出していると思います。
淡々と歴史や文化などの話が展開していきますが、とにかく量がすごく多いので、全部を最初から漏れなく見ていくのは結構大変かもしれません。
ロシアの歴史に触れながら、給水塔がどのような役割を果たしたのかや、その内部がどうなっているのかなど、様々な視点から紹介されていきます。
スクロール操作を行うとシーンを前後させることができるのですが、最後のほうのページまで行くと、ストリートビューのような感じで実際のホワイト・タワーの様子を見ることができるシーンも用意されています。
これ、高さが 36 メートルあるってことなので、相当大きい建造物だと思います。
実物を見に行ったら、結構迫力がありそうです。
一番最後のページまで進むと、クラウドファンディングのページへと移動するリンクが置かれています。
とは言え、全体がロシア語なので、Google 翻訳のちからを借りての支援が必要になるかなと思います。
こういった歴史的に価値のある文化財を守るために、わざわざ WebGL 製のサイトが作られるというのは、実際かなり珍しいことかもしれません。
しかし、そのサイトの作り込みというか、これを企画したひとの熱意と言ったらいいんですかね……
とにかく内容がかなり充実していて、普通に見ていて楽しいコンテンツになっていると思います。
ぜひチェックしてみてください。