ノルウェーの国営企業 Statskog がどのような支援を行っているのかを可視化した Statskogmillionen
ペーパークラフトのような質感が面白い
今回ご紹介するのは、ノルウェーの国営企業 Statskog が提供しているウェブサイトです。
この Statskog という企業、英語の Wikipedia には概要の記載があり、それによるとノルウェーの国有林を管理したりしているほか、狩猟に関するライセンスの管理なども行っている行政機関のような企業みたいです。
今回のサイトでは、そんな Statskog が行っている様々な支援活動についての情報が可視化されています。
リンク:
年代別に支援額なども細かく閲覧できる
今回のサイトでは、ノルウェー全土を表したマップの上に、光るオーブのようなオブジェクトが配置されたビューが WebGL 表現の中心です。
その他には特に WebGL を使っている部分はなさそうでしたが、このメインビューの質感がなかなかシックな感じで美しいですね。
まるで丁寧に作られたペーパークラフトのような、あえて情報の解像度を落とした表現になっており、なんとも味わい深い雰囲気に仕上がっています。
ただ、最初のイントロ演出部分はちょっとしたアニメーションが仕込まれていて、まるで樹木のようなシルエットがパーティクルで描かれる、幻想的なグラフィックスを見ることができます。
木の根のような形から、それがひとつに固まってオーブのような形に収束していくのですが、北欧っぽいと言ったらいいんでしょうか……
どことなく自然に対する畏敬の念が感じられる演出だなと思いました。
その後、シーンは一気に変化してノルウェー全体を真上から見下ろしているような、俯瞰したビューへと移行します。
この上の画像は、その俯瞰ビューへの移行時の様子なのですが明暗の使い方がとても上手で、すごく広がりというか、奥行きを感じられるアニメーションになっていると思います。
地図が表示されるメインビューのモードでは、光るオーブのようなオブジェクトをクリックすることで、Statskog が支援してきた活動の内訳を見ることができるようになっています。
ノルウェーの通貨の単位は、一般にノルウェー・クローネと呼ばれているもののようで、1クローネは記事執筆時点で11円くらいでした。
支援額も 10,000 Kr のような感じで一緒に表示されるのですが、様々な団体やイベントに対して幅広く支援を行っているのがわかります。オーブの大きさが、支援額とリンクしているのかなと思います。
今回のサイトは派手な演出が登場するというわけではなく、CG としては比較的落ち着いた印象に仕上がっています。
個人的には、地図が表示されるビューでドラッグ操作を行った際の、滑らかな、それこそ滑るようなアニメーションが素晴らしいと思いました。
程よい慣性で操作していてすごく心地よい動きだと思います。
シンプルなデザインなだけに、安っぽくならないように結構いろんな細かい部分に工夫が凝らされた WebGL 事例だなと思います。
ぜひチェックしてみてください。