コロナウィルスの影響で初めてオンラインでの開催となった Bartlett School of Architecture のオンライン展示がすごい!
ボリュームたっぷりのウェブ展示場
今回ご紹介するのは、イギリスはロンドンにある建築系の専門学校 Bartlett School of Architecture の特設サイトです。
こちらの学校では、毎年オフラインで学生たちの作品や研究結果を展示会として開示しているらしいのですが、今年はコロナウィルス感染症の影響からオンラインでのバーチャル展示になったのだそうです。
きっかけ(動機)こそ感染症のせいということでちょっと後ろ向きではあるのですが、蓋を開けてみればこれが実に素晴らしい出来栄えになっており、展示作品の数もその詳細さも驚くべき水準に達しています。
リンク:
Discover The Bartlett Summer Show 2020
本当の展示施設のような導線も素晴らしい
今回のサイトには本当にいろんな素晴らしい部分があるのですが……
個人的には、3D であるからこその立体的な空間を活用したインターフェース、というのが今回のサイトの最も優れている部分だと感じます。
言葉で書かれるとどういうことかわかりにくいと思いますので、説明していきます。
まず、今回のサイトでは最初のページが表示された直後から、シーンは 3D です。
一番最初のイントロシーンでは、生徒たちの作品がパネルのような感じで並べられており、Explore のリンクを踏むと、個々の作品が縦に並んだような状態になります。
作品が縦に並んだ状態では、ホイールスクロールで次々とシーンが切り替わっていきます。
並んでいる作品は、恐らく作者となった学生さんごとに別れて配置されているのだと思いますが、背景の色が一緒に変化するなど、次々に作品を連続で眺めていってもどこまで見たかわからなくならないような、印象に残りやすい工夫がされていますね。
view work と書かれたボタンをクリックすると、作品の展示室(作品が展示されている 3D 空間)に入ることができます。
ここでローディング演出が入るようになっているので、ページ遷移が発生した際に、初めてそこで作品の情報をロードしているのでしょうね。
そしてこの作品の展示室が、すごく良くできています。
カーソルの位置が視線の操作になっているのですが、ビューポートのクリップが絶妙なバランスになっており、連続した通路のような空間にたくさんの作品が並べられている様子をうまく俯瞰しながら眺めることができます。
通路部分をクリックすることでカメラ自体が移動したり、作品をクリックすることでさらに詳細に作品の情報を見ることができるようになっていたり、すごく考えられたインターフェースになっています。
うーん、これは 3D をやったことがある人にしかもしかしたらわからないかもしれないですが、本当によく考えて作ってありますね。
今回のサイトは、コロナウィルス感染症の影響でオンラインでの展示という形になったのだと思うのですが……
こうして建築学科の学生さんたちの珠玉の作品たちをウェブブラウザを通じて眺めることができるというのは、本当に素晴らしいですね。
作品の1つ1つに、たくさんの画像とたくさんの文章が付随しており、読めば読むほどいろんなことを考えさせられます。もし、日本でも建築学科を志望している学生さんとかがいたら、めちゃくちゃ刺激になるのではないでしょうか。
素人の私が見ても、本当に楽しく感じられるサイトでした。
ぜひチェックしてみてください。