本格派の技術力と優れたデザインセンスが融合した Ronald Wisse さんのポートフォリオサイト
シンプルでアブストラクトな表現
今回ご紹介するのは、アムステルダム在住 Ronald Wisse さんのポートフォリオサイトです。インタラクション・デザインや、ウェブのフロントエンドの開発も自ら行っているようですね。
制作を行う屋号としては visualdata を名乗っているようで、スペインだけでなく世界中の制作の現場で活躍されている方のようです。
今回のサイトでは、インタラクティブに動作する作品を楽しむことができます。
リンク:
見た目はシンプルだが動きは複雑で奥深い
今回のサイトでは、ドメインのルートにアクセスしても、ランダムでなんらかのデモが自動的に実行されるようになっているようです。
私が初めてアクセスしたときは、Spiro という作品がロードされたのですが、こちらは3つのトーラスノットを組み合わせたような形状が立体的に再現されるデモとなっており、流れるように動くオブジェクトがなんとも美しい作品です。
キャプチャ画像ではちょっと見えにくいと思いますが、画面の左下のほうにアイコンが並んでおり、そのアイコンから全体のカラーリングを変更したりすることもできます。
描き出されるデモにどの程度ユーザーが干渉できるのかは、作品ごとにそれぞれ設定が異なります。
とは言え、すべての作品がユーザーの操作になにかしらの反応を返してくれるようになっており、どれもなかなか見応えのある作品ばかりです。
作品の一覧を表示したい場合は、画面の左上の部分にメニューアイコン(3本ラインのバーガーメニューアイコン)があるので、それをクリックしてみましょう。
完全に個人的な感想になってしまいますが、全体的に、それぞれのデモに登場するオブジェクト自体は比較的シンプルな形状のジオメトリが多いんですよね。
それをどのように組み合わせるか……
またどのように振る舞わせるか、というところにかなり工夫が凝らされており、シンプルな形状の組み合わせが複雑なシーンを作り出しています。
登場するのがシンプルなオブジェクトだけに、影や、光の反射といった、細かい部分までこだわって表現を組み立てているような感じがします。
アブストラクトな雰囲気の優れた CG 作品を見ると、アート的なセンスが自分にもあったらなあと思わず羨望の眼差しで見つめてしまいます。
今回のサイトには、それほど多くの作品が掲載されているわけではないのですが、作品の1つ1つにいくつもの創意工夫が見受けられ、単に物量を多くしただけの作品とは違う「メッセージ性」のようなものを感じますね。
サイト全体の構造もシンプルですが、なかなか洗練されておりオシャレに仕上がっています。
ぜひチェックしてみてください。