釣具を扱う Daiwa ブランドが手掛けたファッションブランド D-VEC のバーチャル・ショーケースが面白い
釣具のノウハウを結集したファッションブランド
今回ご紹介するのは、釣具を扱うブランド Daiwa が手掛けるファッションブランドの、バーチャル・ショーケースのウェブサイトです。
釣具の Daiwa は、もともとはダイワ精工という企業だったらしいのですが…… 今は別の法人名になっていて、釣具全体のブランド名として Daiwa という名前を残しているという形みたいです。
そんな Daiwa ブランドでは、フィッシング用のウェアなども当然手掛けているわけですが、そのノウハウを活用して生み出されたファッションブランドが D-VEC というプロジェクトのようですね。
今回のサイトでは、そんな D-VEC のデジタルなバーチャル・ショーケースを見ることができます。
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制作には TouchDesigner も使った場面もあったとか
今回のサイトは、プロトタイプ(ビジュアルのイメージを固める段階)では、ビジュアルを TouchDesigner を使って作ったりもされていたようです。
そこで作られたイメージを three.js や Unity といった他のプラットフォーム向けに移植していくことで、プロジェクト全体の雰囲気を統一したまま多角的にコンテンツが展開されている形みたいですね。
実際にサイト上に訪れてみるとわかるのですが、ウェブのコンテンツとして WebGL で実装されているものと、別途プリレンダリングで動画にされているものとを見比べてみると、たしかにかなり風合いが似ていますね。
WebGL の実装では、大きく分類するとシーン構成が2パターンあり……
1つは、上の画像のように映像の輝度を高さにマッピングしたような、ワイヤーフレームで描かれるシーン。
このワイヤーフレームのようなシーンは様々な場面を移動する際の遷移エフェクトとして現れるようになっており、コンテンツのつなぎ目の部分で随所に使われています。
それ以外の場面ではモデルさんたちがそれぞれに様々な服を着こなしている様子を見ることができます。こちらはファッションショーのような感じですかね……
背景の質感などがそれぞれに異なっているのでそのあたりにも注目しながら見てみると面白いかもしれません。
さらに、これらのファッションショー風の演出がすべて終わると、また別の空間にジャンプするようになっており……
こちらはまさにバーチャル・ショーケースの名前にぴったりな雰囲気になります。
製品についてのより詳しいディティールを確認できる他、オンラインストアに移動してそのまま気に入った製品の購入まで進むこともできます。
釣具のブランドが作っているとは一見すると思わないような、かなり攻めたデザインの服もたくさんあります。
アニメやゲームの世界では、その作品を広告するプラットフォームが複数ある場合にメディアミックス作品、みたいに言うことがありますが……
今回のケースのように、TouchDesigner などを使ってコンセプトを固め、それを Unity や WebGL に移植していき様々なプラットフォーム上でコンテンツを配信する、みたいな手法やプロジェクトの進め方になにか特別な呼び名ってあるんでしょうか?
こういうふうにプロジェクトを大きく構えて、いろいろなプラットフォーム、いろいろなプロセスで全体としていいものを生み出していくっていうのは、プロジェクト全体での関係者の数も多くなりますし管理するのがなかなか大変そうですよね。
WebGL 実装部分も、他のプリレンダリングされた動画などを見たときにかなり近い風合いに仕上げられていて、面白い試みだなと感じました。
ぜひチェックしてみてください。