虫が苦手な人は閲覧注意? ワシントン・ポストの Brood X の生涯を解説した WebGL 記事が面白い
日本でもニュースになった話題の存在
今回ご紹介するのは、アメリカのワシントン・ポストのウェブ版で公開されているスペシャルコンテンツです。
日本でもニュースになっているのでご存じの方も多いかと思いますが、Brood X というセミのお話です。
虫が苦手な方は正直あんまり見ないほうがいいかもしれません……普通に、いわゆる我々がイメージするセミの姿がある意味生々しく描かれています。
その生涯を巧みなカメラワークで表現した、面白い内容となっています。
リンク:
The life cycle of a Brood X cicada - Washington Post
スクロール連動型の縦長コンテンツ
ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなど、アメリカのメディアのウェブ媒体では縦長の WebGL コンテンツがよく実装・掲載されているのですが……
これはやっぱり時系列で情報を表現するのに都合がよいからなんでしょうか?
リアルタイムかつインタラクティブに、3D でわかりやすく情報を表示する方式は平面的な普通のウェブにはない体験を提供してくれますね。わかりやすいですし、何より見ていて楽しいです。
セミの幼体が地中から這い出し木に登っていく様子をカメラが追いかけていきます。
セミの幼体や成体自体は、アニメーションするわけではなく静止した状態です。
点々と並べられたセミの様子をカメラが追いかけていくスタイルで、まるで漫画かなにかを見ているような気持ちにさせられます。
あえて 3D モデルを動かすこと無く、静止したシーンをなぞるようにカメラを動かしていく、というのがもともと紙媒体を主戦場としていたメディアの特徴なのかもしれません。
どこか、ページ送りみたいな感覚があり、彼らの感性に近いものがあるんでしょうね。
幼体が蛹となり、羽化し、空へと飛び立ち……
やがて繁殖を終えると地に落ちる……
という感じのストーリー仕立てになっていて、最後は地面に逆さまに転がるセミの姿が描かれます。日本でもおなじみの光景というか、よく見るセミの最後の姿は CG だとなんか生々しい感じですね……
とあるアメリカの専門家の予想によると、この17年に一度大量発生する Brood X は、1フィートあたりに25匹~30匹の密度で発生する可能性があるんだそうですが……
1フィートって調べたら30センチくらいなんで、30センチ四方の地面にみっちり30匹ものセミが密集してる状態ってことですよね?
やばすぎじゃろ……
アメリカでもこの話題はだいぶ大きな関心事なようで、ワシントン・ポストの普通の記事として特集も組まれていました。
そこに書かれている内容を見ると、人間に危害を加えたりすることはないし、大量のセミの産卵があっても大抵の木は枯れたりしないから大丈夫ですよ~ みたいな感じのことが書いてありました。
面白いなと思ったのは、Q&A のコンテンツに「セミの死骸は飼料になるんでしょうか」みたいなのがあって、これもなんかアメリカっぽいなと感じました。
そりゃこれだけ大量に発生するとなると、いろいろな心配事がありますよね。
WebGL を使った楽しいウェブコンテンツになっています。
虫が苦手でなければ、ぜひチェックしてみてください。