アップロードした画像が勝手に動き出す…… 個性的なコンテンツが素晴らしい Reminiscence のスペシャルサイト
他ではなかなか見られない技術
今回ご紹介するのは、日本でもまさに公開中の映画 Reminiscence(邦題:レミニセンス)のスペシャルサイトです。
WebGL を利用して 3D 的にシーンが構成されているのはもちろんですが……
むしろ、画像ファイルのアップロードを利用して自動生成される独自コンテンツの迫力と不気味さがすごいです。
これを企画したひと……本当にすごいですね……
リンク:
Reminiscence – Now Playing In Theaters & HBO Max
不気味の谷が効果的に作用した超貴重事例かも
今回のサイトでは、背景部分が WebGL によって描かれます。
一見すると静止画みたいに見えるような場面もあり、そこまでグイグイと動くというわけでもないのですが、ところどころカメラが動く場面では 3D ならではの視覚効果を楽しむことができます。
トップページの部分から雰囲気がありますね。
映画レミニセンスでは、ヒュー・ジャックマンが演じる主人公が記憶に潜入する、というのが話の軸になっているようですが……
今回のサイトでは、サイトを見ているユーザーが「記憶潜入の対象者」に指定された状態を模したコンテンツになっているみたいですね。
まず名前の入力欄が示されたあと、写真をアップロードするよう求められます。
アップロードが完了すると、アップロードした画像が自分なのかあるいは知人なのか、などのいくつかの質問があったあと、リアルタイムになにやら変換しているような待機時間があり……
その待機時間が終わると画面が光りに包まれます(これがたぶん、記憶潜入のイントロ演出なのでしょうね)。
実際の映画のなかで記憶に潜入する際にどのような演出がなされているのかわからないのですが、たぶん、今回のサイトでも実際のそれと似たような手順を踏む必要がある(意図的にそのように作られている)のだと想像します。
このとき、シナプスをつないでいくようなインタラクティブな操作が求められる場面があったりするのですが、たぶん映画のなかでもそういう場面があるんでしょう。
このシナプスをつないでいく演出のときには既に、背景のノイズのような部分にアップロードした画像がうっすらと見えています。
しかも驚くべきことに、そのうっすらと見えている画像の人物は、本来静止画であるはずなのにゆっくりと動いていて、瞬きしたり、視線を動かしたりします。機械学習などの延長線上にある技術なんでしょうが…… めちゃくちゃ気持ち悪いです……(笑)
この上の写真、画面右側を見ていてしかもうっすら笑っていますが…… 実際の静止画では、左の方を向いていて、しかも笑ってもいないんですよね…… どうなってるのこれ……
静止画では伝えきれないのですが、本来は静止画の人物写真だったものが、不気味に動く様子は本当に気味が悪く……
この不気味の谷、的な効果が映画のミステリアスな雰囲気にむしろマッチしており、凄まじいインパクトとなって襲いかかってきます。
最終的に表示されるリザルト画面では、動的に生成された動画も見ることができるのですが、ヒュー・ジャックマンとちょっとした共演ができるサプライズ的な演出になっていて、こちらもすごく凝っています。
いろんな意味で本当に驚かされるウェブサイトです。
ぜひチェックしてみてください。